日々の甲虫雑感(2001年 9月・下旬)

紅葉

9月も下旬となり、すっかり朝晩が冷え込むようになった。

これからの季節、フィールドでは北から徐々に紅葉前線が南下してくることだろう。

ところで、紅葉はどういう気象条件になると始まるのであろうか?

物の本によれば「朝の最低気温が8度以下になる」、これが紅葉のトリガーらしい。

ムシが採れなくなるのは寂しいが、赤や黄色に色づいた木々を眺めるだけで、心が洗われる気分になる。

そして、美しい紅葉を背景に温泉に浸かれば、日常のストレスなど一気に吹き飛んでしまう。

四季があるというのは本当に素晴らしい。


2001.09.21 (Fri)
● 初冠雪

気象ネタをもうひとつ。

この時期になると、テレビの天気予報などで「どこどこの山で初冠雪が観測された」という話題が出る。なかでも富士山の初冠雪は有名だろう。

ところで、いつを境に「初」となるのか?

これも調べてみた。

富士山の場合、山頂の最高気温を記録した日を境とすることになっているようである。

おおむね8月中旬ごろに最高気温が記録されるそうだ。


2001.09.22 (Sat)
● PowerBookが頓死... 

長年使い込んできた我が愛機「PowerBook G3」が危篤状態...。

ハードディスクは今まで聞いたことがない「ガタガタッ、ガタガタッ」という不気味な異音を発し、今にもクラッシュしてしまいそうだ。

というわけで、急遽、可能なかぎりファイルのバックアップを行ったが、すでに回収不可能なまでに壊れたデータもたくさんあることが判明。

これはやばい、冷や汗が出てきた...。

採集記のデータはともかく、仕事のデータが飛んだら一大事である。

あらゆる手段を講じて作業を進めるが、約2割ほどのバックアップをした段階で画面がフリーズ、その後2度と起動することはなかった...。

ああああ、サルベージ不能、一貫の終わりだ。

さあ、どうしよう?


2001.09.23 (Sun)
● 秋葉原を奔走

愛機の突然のクラッシュに直面し、私は半ばパニック状態となる。

採集記は書けないわ、仕事はできないわ、メールデータはすべて吹っ飛ぶわ、もう今後の予定がまったく立たない...。

マメにバックアップをとっておけばよかったと嘆いても、完全に「後の祭り」である。

まあ、秋葉原に行けばなんとかなるだろうということで、早速、車を走らせる。

最悪の場合を考え「質草」持参だ。

解決策を求めていくつも店を巡回するも、なかなか踏ん切りがつかない。

つまり、今までの愛機を修理するか、それとも新たな愛機を求めるか、ということだが、当然金銭的な問題もある。

う〜〜ん、いろいろ悩んだ揚げ句、ある店で腹をくくる。

結局、持ってきた質草を換金し、新たなパートナーを購入することにした。

家計が厳しい中、大きな買い物をしてしまったことにちょっと罪悪感。

でも、「仕事(?)のためなんだから仕方ないじゃないか」と調子よく自分を慰めるのであった...。


2001.09.24 (Mon)
● ニューフェイス

幸い、職場のマックに半分ほどのデータが残っていたため、最悪の事態は免れることができた。

というわけで、本日は新たな愛機に「私の流儀」を教え込む。

各種アプリケーションのインストールには、かなり時間がかかったものの、ようやく快適な環境に近づきつつある。

機種は「iBook」を選んだ。

先機に比較して小型かつ薄型であり、重量も2.2Kgと軽い。


デザインもパールホワイト一色で、とてもイノセントなイメージだ。

これから悲鳴をあげるほどコキ使うので、覚悟しといてね。

まあ、これからよろしく!

● 通信環境復旧

連休中、不通の時期があり、ご迷惑をおかけしました。


2001.09.25 (Tue)
● 茨城産カミキリ、ちょっとだけ下見編

本日は東京に仕事を残してきているため、あまり大きな寄り道はできない。

とりあえず植生の再確認を中心に、ある林道をチェックすることにした。

採集記 → 『ここ


2001.09.26 (Wed)
● 図鑑

「アフガニスタン蝶類図鑑」という図鑑がある。

これは古書で5万5千円もする非常に高価な図鑑だ(日本産カミキリ大図鑑よりも高い...)。

アフガニスタンは、現在最も世界の注目を浴びている地域であるが、もともと治安の良い場所ではないだろうから、その蝶の採集も大変だったに違いない。きっと、多かれ少なかれ危険も伴っていただろう。

今後の展開によっては「幻」となる蝶がいてもおかしくないため、貴重な図鑑と言える。

もし、同地のカミキリ図鑑があれば購入したかもしれない。

が、当然のことながら、カミキリを採りに行くほどの勇気はない...。


2001.09.27 (Thu)
● フィトンチッド(Phytoncide)

森林に足を踏み入れると、何とも言えない「森の匂い」を感じ、何となく気分が清々しくなる。

一見、不思議な現象であるが、これにはある物質が関係しているようだ。

最近よく話題になるため、ご存知の方も多くいらっしゃると思う。

その物質は「フィトンチッド(Phytoncide)」と呼ばれ、樹木から分泌・放出される揮発性の高い油脂類(テルペン類)である。

針葉樹(トドマツ、ニオイヒバ、ヒノキ、スギなど)がこの成分を圧倒的に多く出すそうだが、広葉樹でもタブやクスノキは比較的多いとのこと。また、少ないながらノリウツギも出すことが知られている。

フィトンチッドの発見は1930年まで遡り、発見者は旧ソ連のトーキン博士という人。

名前の由来として、フィトンは「植物」、チッドは「他の生物を殺す」、つまり「植物から出る揮発成分は殺菌作用がある」ということらしい。

フィトンチッドには「カビや細菌の繁殖を抑える」作用があるそうで、樹木がこれらの外敵から身を護るための物質と考えられている。実際、森林内の空気中には雑菌が少ないそうだ。

針葉樹を建材に用いるのも、フィトンチッドの作用を利用し、シロアリ、ダニ、カビに強いという特長を活かす、言わば生活の知恵なのだろう。ちなみに、総ヒバ造りの家には、数年間「蚊」が近寄らないらしい。

その他の作用としては、「悪臭を消す(=浄化作用)」「大脳皮質を活性化し高血圧を制御する、集中力を高めストレスを緩和する(=リフレッシュ効果)」「アレルギー疾患の予防と回復、肝機能の向上(=免疫力向上作用)」などがあるようだ。

なんとも素晴らしい成分である。

思い返してみれば、採集へ行った際、ムシが採れなくてもストレスが確実に発散されているのは、この物質の影響なのかもしれない。


2001.09.28 (Fri)
● ルリボシカミキリがタコ採れ... 

最近、チョコエッグというチョコを食べるたび、中から「ルリボシカミキリ」が出てしょうがない。

本当は他の模型が欲しいんだけど...。


2001.09.29 (Sat)
● 5年越しの仕事 

前にもここで何度か書いたと思うが、本日、5年間かけてまとめてきた仕事がすべて終了した。

本当に長い5年間だった。


2001.09.30 (Sun)
● 携帯電話 

日記には書かなかったが、実は携帯電話をなくしていた。

ずっとその便利さに漬ってきた今となっては、携帯電話のない生活は不便で仕方ない。

落としたと思われる場所をすべて探したにもかかわらず見つからなかったので、新しい機種を購入しようと思った。電波を止めてもらい、警察にも遺失物届を出した。

唯一の心残りは、メモリに記憶した200件近い電話番号が無くなってしまうことだ。せめて、専用ソフトでバックアップしておくべきだった...。相変わらず、ずぼらな自分を反省する。

が、その矢先、拾い主から電話があり「最寄りの高校の事務所に預けておいた」とのことであった。

もう2度と出てこないと思っていただけに、本当にうれしかった。

届けていただき、ありがとうございました。

さて、本日で9月も終わる。

あっという間の1カ月であったが、振り返ってみると9月は公私共にバタバタしており、ロクに採集へ行けなかった。そして、満足のいく採集記もお届けできず、申し訳なく思う。

本当は檜枝岐でヒメオオのタコ採れを味わいたかったところなのだが、これはさらに来年へ持ち越しとなりそうだ。

10月はもう少しマシな採集内容にしたいところである。


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