2001年度 採集記(福島県 カミキリ編 -2-)
2001.06.03 (Sun)

福島県 南会津郡

   天気:快晴
   気温:28.5 度
   湿度:46 %
   風力:2(軽風)
● スギリンさん

昼食後、早々に檜枝岐村を離脱する。

時間がもったいないというのもあるが、実は本日、あのスギリンさんにお会いできるかもしれないのだ。

唯一無二の素晴らしいタマムシページ「福島県のタマムシ」をご存知の方もいらっしゃるだろう。

そのスギリンさんだ。

スギリンさんはタマムシを狙って南会津へ来ているはずである。

そのポイントへ向け一目散に車を走らせた。

そして、ポイントへ到着してみると、おおおお!、スギリンさんだ。

やっとのことで初対面を果たせた。

しかし、ネット上での交流が多少なりともあったため、とてもそんな感じはしない。

絶好の機会なので、以前に採集したタマムシの標本をいくつか見てもらい、同定もしていただいた。

思った通り、とってもフレンドリーな方であった。

いろいろと教えていただきありがとうございました。 >スギリンさん


● 集材所へ

スギリンさんと別れた後、午後の採集をするため集材所へ向かう。

ここ数時間が勝負であろう。

まずは最初のポイントでホンドハイイロハナカミキリをゲット。

相変わらず「宇宙人」のような格好だ...。

[ Rhagium femorale N.OBAYASHI, 1994 ]
※ 2002.02.09 新分類に準拠

そして、クビアカハナカミキリ4〜5頭を立て続けに採集できた。

ややピンボケだが、パープルメタリックの色が分かる写真を撮れてうれしい。

[ Pterolophia granulata (MOTSCHULSKY, 1866) ]

次の集材所でも、先々週とは比べ物にならないほどカミキリ達が飛来していた。

まずはブナ材からマツシタトラカミキリを幸先よくゲット。

ラッキーだ。

前回同様、シロトラカミキリもよく目に付く。

目の前にいきなり別のカミキリが飛来する。

これはヤツボシハナカミキリ。

産地による背中の紋様の変化が大きい種である。

[ Leptura arcuata mimica BATES, 1884 ]

そのすぐ直後に、産卵中のハネビロハナカミキリを発見。

ジョウカイボンに「擬態」していると言われる奇特なカミキリだ。

[ Leptura latipennis (MATSUSHITA, 1933) ]



そして、究極はカラカネハナカミキリの大発生。

そこら中に見られる。

[ Gaurotes doris BATES, 1884 ]



産卵しているかと思えば、♂をおんぶしたままシャカシャカと逃げ回る。

材の上はこんなカップルでごった返す。

まさに酒池肉林状態であった。

ふと向こうの方から女房の声が...。

急いで行ってみると、なにか見つけたようだ。

おおっ!

シラホシカミキリである。

よく見つけてくれた、偉い!!

[ Glenea relicta relicta PASCOE, 1868 ]

さらにその数分後、「これもカミキリ?」

どれどれ...。

うおおおっ!

今度はクロヒラタカミキリだ。

なんか、私より見つけるのが上手なようだ...。

片足が無く残念だったが、立派なものである。

[ Ropalopus signaticollis SOLSKY, 1872 ]

さらに駄目押しでもう一種。

ヒメマルクビヒラタカミキリと思うが、現在同定中である。

ただ、この一族はどうも苦手である...。

後日、体表面に「光沢」があり、「上翅は常に前胸背より明色」などの鑑別点により、ヒメマルクビヒラタカミキリと判定した。

[ Asemum punctulatum BLESSIG, 1872 ]

小一時間粘ってみて、家族のアシストもあり、かなりの種数と頭数を採集することができた。

そろそろ、みんな限界だろう。

まあ、今日ほどの暑い陽気の中、フィールドに出っぱなしだったのだから無理もない。

というわけで、フロンティアに寄ってお茶をした後、長い帰路についたのであった。


● エピローグ

初めて家族を南会津へ連れていったわけだが、温泉と焼肉、そして南会津の大自然には満足してくれたようだ。

採集の方も十分に納得のいく結果が得られ、本当にうれしい。

今後は梅雨に突入してしまうため、しばらく思い通りの結果が出せない可能性が高いだけに、ありがたいことである。

また、今回の採集行では様々な方々とお会いすることもでき、その点でも非常に充実したものとなった。今後ともよろしくお願いいたします。

そして、焼肉フロンティアのマスターご夫妻には、この2日間、様々な面でお世話になった。本当にありがとうございました、心より感謝いたします。

そして最後に、私の我が儘に文句一つ言わずに付きあってくれた家族にお礼を言いたい。

ありがとう。

とうわけで、一生の思い出に残るほどの素晴らしい週末であったことを記し、採集記を終えたいと思う。


★★ 採集成績 ★★

カラカネハナカミキリ  18 exs.
[ Gaurotes doris BATES, 1884 ]

シロトラカミキリ  7 exs.
[ Paraclytus excultus BATES, 1884 ]

ハイイロハナカミキリ  6 exs.
[ Rhagium japonicum BATES, 1884 ]

クビアカハナカミキリ  5 exs.
[ Gaurotes atripennis MATSUSHITA, 1933 ]

ホンドハイイロハナカミキリ  3 exs.
[ Rhagium femorale N.OBAYASHI, 1994 ]

アトモンサビカミキリ  2 exs.
[ Pterolophia granulata (MOTSCHULSKY, 1866) ]

オオマルクビヒラタカミキリ  2 exs.
[ Asemum striatum (LINNAEUS, 1758) ]

ハネビロハナカミキリ  2 exs.
[ Leptura latipennis (MATSUSHITA, 1933) ]

エグリトラカミキリ  1 ex.
[ Chlorophorus japonicus (CHEVROLAT, 1863) ]

クロニセリンゴカミキリ  1 ex.
[ Eumecocera unicolor (KANO, 1933) ]

クロヒラタカミキリ  1 ex.
[ Ropalopus signaticollis SOLSKY, 1872 ]

ゴマフカミキリ  1 ex.
[ Mesosa myops myops DALMAN, 1817 ]

シラホシカミキリ  1 ex.
[ Glenea relicta relicta PASCOE, 1868 ]

ニセヤツボシカミキリ  1 ex.
[ Saperda mandschukuoensis BREUNING, 1943 ]

ヒメマルクビヒラタカミキリ  1 ex.
[ Asemum punctulatum BLESSIG, 1872 ]

マツシタトラカミキリ  1 ex.
[ Anaglyptus matsushitai HAYASHI, 1955 ]

ヤツボシハナカミキリ  1 ex.
[ Leptura arcuata mimica BATES, 1884 ]

他、オトシブミなど雑甲虫数種


記載日:2001.06.04
追記日:2002.02.09(新分類に準拠)
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