2001年度 採集記(茨城県 某所編 -2-)

茨城県の原名コルリ

これまで、茨城県にてかなりの種類のクワガタを採集してきたが、高山性小型種のうち原名コルリだけは成虫で採ったことがない。昨年の春も材採集と新芽採集を度々試みたが、ことごとく惨敗であった。強いて採集例を挙げれば、採った蛹がたまたまコルリの♀だったという経験しかない。

茨城県の原名コルリを成虫で採ることは、かねてから私の「至上命題」なのである。

さて、先週から茨城県でのカミキリ採集を勝手にスタートさせている。

当然、今日もやるつもりだったのだが、前回がかなりフライング気味であったため、今回はこの隙に「原名コルリ材採リベンジ」を行なうことに決めた。

最近の例では、年末に相棒が1ペアを割り出しており、私も粘ればなんとか採れるかもしれない。徳島におけるニセコルリ割り出しの感覚もいまだ薄れていないため、やるなら今日が最適かもしれない。

それでは、いつものブナ林へ行ってみよう。



2001.04.10 (Tue)

茨城県 某所

茨城産小型種、原名コルリ@材採リベンジ編

● 茨城は春爛漫

22度という暖かい陽気の中、車の窓を全開にしながらポイントへ向けアクセルを踏み込む。道路沿いの桜は軒並み満開であり、まさに「春爛漫」だ。

この辺りでは早い時期から「鯉のぼり」を掲げる慣習があるそうで、桜とのミスマッチが面白い。

自動販売機の脇に乱立していた「ツクシ(土筆)」。

いたるところで「春」を感じることができる。

こいつらも樹皮の陰で「春」を謳歌しているようだ。


● 浮気厳禁

間もなくポイントへ到着、いつもの場所に車を停める。

このポイントは様々なクワガタを採集できるのだが、今日は「コルリ一本」にターゲットを絞り「浮気厳禁」と自分に言い聞かせた。

これから降りていくブナ林を遠望する。

予想通り、雪はすっかり溶けてしまったようだ。

凍った材を叩くのは嫌なので助かった。


● コルリ材

私自身、コルリの材採が下手なので偉そうなことは言えないが、自分の復習も含め、ここで基本的なことを書いてみようと思う。もっとも、大半は関連文献や採集仲間からの受け売りであることを最初にお断りしておく。

コルリクワガタはどの亜種であれ、最低限、湿った材を好むようだ。一般的には、地面に半分埋まったような高湿度の黒枯れ材が良いとされている。太さは小枝から腕ぐらいのブナ材が多いようである。

通常、このような材がいわゆる「コルリ材」と呼ばれている。

表面に産卵マークが鮮明に刻まれているような材は、産卵して間も無いため幼虫が入っている確率が高い(← 経験上からもそう思う)。つまり、時間が経過し、産卵マークが分からないほどボロボロとなって食痕がむき出しになったような材が、コルリ成虫の採集には理想的ということになる。

エリア的には、北側斜面の沢沿いが狙い目と言われている。

だいたいこんな感じだが、「言うは易し」で、実際にそういった材を探し当てるのはなかなか難しい...。


● リベンジ

さて、能書きはこのくらいにしておいて、リベンジの開始だ。

地面を舐めるように見ながら材を物色する。

雪解けからさほど時間が経っていないようである。地面に転がっている材はどれも湿っており、逆に材の選定が難しい。

とりあえず、コルリ材と思わしき材を拾い上げ削ってみた。

う〜〜ん、君はコルリ?

それとも、ルリ?

このポイントのルリの濃さからは、ルリなんだろうけど、一応確保しておく。

幼虫のすぐ脇から、コメツキが出る。

おそらく「アカコメツキ」と思われる。

普通種だが、鮮やかな赤色をしている綺麗な種類だ。

[ Ampedus puniceus LEWIS ]

これはコルリ材というよりは、ルリ材かもしれない。

一応、念のため削ってみたが、何も出なかった...。


● おおおおっ!!、コルリか?

1時間30分ほど泥濘む斜面を念入りに探索し続けたが、これといった成果が出せない。

ここのコルリは一筋縄ではいかないようだ。

当然、私の腕が悪いせいかも知れないが、1本たりとも「絶好のコルリ材」を引き当てることができない。

う〜〜ん、やはり駄目か...。

そんなため息まじりの中、「ん!」

絶好とまではいかないが、そこそこ良さそうな材が1mぐらい前に落ちているではないか。その1/3ほどが地面に埋まっているようだ。

手に持ってみるとほどよい硬さであり、少し力を入れると簡単に割れてしまう。腕ぐらいの太さであり、表面からも食痕が走っているのが分かる。

仮に幼虫しか出ないとしても、コルリである可能性は高いだろう。

そんなことを思いながら、慎重に削っていく。

うおおおおおお!!

もしかして、やっちゃったかな?

正体を確かめるべく、ドキドキしながら蛹室から取り出してみる。

が〜〜ん。

なんで、お前なんだ...。

さすがは「いつものやつ」。

結局、3♂も採れた...。


● ギブアップ...

その後も片っ端から材を割ってみたが、とうとうコルリの姿は拝めず...。

精も根も尽き果てて、ギブアップ宣言。

引き上げる途中、赤枯れ材を叩いたら出てきたアカアシの♂。

起こしちゃってごめんね...。


● エピローグ

う〜〜ん、今回もリベンジならずであった。

やはり私には無理なのだろうか?

いずれにせよ、来週も行くしかないだろう。


★★ 採集成績 ★★

ルリクワガタ   3♂♂
ルリ属幼虫    数頭

アカアシクワガタ 1♂

→ 『ジャパンクワップ・2001


記載日:2001.04.10
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