2001年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -1-)

茨城県のカミキリ

さあ、4月だ。

そろそろ、ホームグラウンドにおけるカミキリ採集をこっそりスタートさせたい。

現段階で判明している茨城県のカミキリは200〜210種と、他県に比べてやや少ない。美麗種と呼ばれるきらびやかな種類に乏しく、どちらかというと地味なカミキリが多いようである。

これらの記録は、主に茨城県の甲虫愛好家らの精力的な調査に基づいているものであるが、活動メンバーが少数ということもあり、茨城県全体をカバーするほどは調べられていないようだ。

私ごとき素人の採集ではあるが、少しでも新規情報が得られたら幸いである。

それでは、下見もかねて出発するとしよう。



2001.04.03 (Tue)

茨城県 某所

茨城産カミキリ、初始動編

● 林道へ

午前中はけっこう暖かい小春日和だったのだが、昼を境にどうも雲行きが怪しくなってきた。おまけに風も強く吹いており、カミキリ採集にはありがたくない条件である。

スタート時点では14度あった気温も、ポイントの林道へ近づくにつれて徐々に下がり、とうとう9度となってしまった。毎度のことながら気象条件に恵まれない...。

うううう、寒い...。

ぶつぶつと文句を言いつつ県道を走っていると、スギの材木を積み上げてある材場を発見した。

この時期に、そしてこんな条件下でカミキリが採れるかどうか分からないが、とりあえず車を停めた。

運がよければ、3月から活動することが知られる「ヒメスギカミキリ」がいるかもしれない。
ぷ〜〜んと、針葉樹独特の香りが風に乗ってやってくる。

なんか懐かしい。

じっと材の表面を観察し、動く物体がないかどうか隈無く視線を流す。

おおおっ、いたいた!!

予想通りヒメスギカミキリだ。

体長は10〜13mmほどの小さなカミキリである。

気温が低いせいか、動きが鈍い。

ここにもいた!

産卵中の♀と思われる。

尾部の黄色い突起が産卵管だ。
何気に多くの個体を見かけたが、超普通種ということで、4頭のみ採集するにとどめた。


● フライング

さて、ようやく林道の入り口へたどり着いた。

記録では、そこそこの種類がここで採集されている。もっとも、その大半が5〜7月であり、まだちょっと時期が早いため今回は下見が中心となる。

気温は相変わらず9度であり、鳥肌が立つほどだ。

桜もまだこんな状態であり、カミキリ採集どころではないだろう。

ざっと見渡した感じ、針葉樹の植林と広葉樹林が適度に混在しているようだ。
樹木の9割ほどはこの桜と同様、蕾状態であり、もう少し時期を待たねばならない。

殺風景な林の中で、一層目を引く黄色い「花」。

図鑑を調べた結果、これは「アブラチャン」という変な名前がついた樹木の花のようだ。

開花時期も3〜4月と一致している。
その昔、果実や樹皮を絞って「灯」用の油を採取していたことが名前の由来らしい。

う〜〜ん、そのまんまじゃないか...。


● やはり時期尚早

しばらく林道を車で流す。

景色は素晴らしい。

どの樹木も芽吹いておらず、遠目にはまだ冬の面持ちだ。

早く芽吹いてほしい。


● 雨...

ルッキングを続けていると、ポツ、ポツ、と雨が降り出してしまった...。

もう、今日の採集はあきらめて、下見のみに専念することに決定。

というわけで、ざ〜〜っと林道を走破し、渋々と家路についたのであった。


● エピローグ

予想通りの結果であった。

来週以降も、こういった下見を兼ねた採集を行なっていきたいと思う。

あああ、本格シーズンが待ち遠しい。


★★ 採集成績 ★★

ヒメスギカミキリ 4 exs.
[ Palaeocallidium rufipenne (MOTSCHULSKY, 1860) ]


記載日:2001.04.03
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