2001年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -10-)
2001.07.03 (Tue)

茨城県 某所

   天気:晴れ
   気温:31.4 度
   湿度:82 %
   風力:2(軽風)
● ブナ林

さ〜〜て、やっと目的地へ到着した。

冬季には何度か訪れたことがあるのだが、夏季に来るのは初めてである。

う〜〜む、まるで別世界のような風景だ。

林内はうっそうと樹木が生い茂り、とても蒸し暑い...。

ここは冬の材割採集時に、2時間ほど迷った経験があり、たった一人で入っていくのはけっこう怖い...。

といって帰るわけにもいかないので、意を決して突入する。
膝の高さまである笹をかき分けながら奥へ進む。

私の周囲を飛び回る小虫が非常にうざい。そして、時折めちゃくちゃ大きなスズメバチが「ぶんぶん」と周波数の低い音をたてながら接近してくるためとても心臓に悪い...。

縦横無尽に張り巡らされているクモの巣をどかしながら、さらに先へ進んでいくと、ブナの立ち枯れが数本見えてきた。

スピードを上げ、そこまで歩み寄る。

表面を観察していくと、懐かしいマークが...。

この春に刻まれたものだろう。

舐めるように立ち枯れを見てみたが、寄生蜂のような針の長いハチが数匹とまっているのみで、甲虫はキマワリぐらいしかいない...。

2本目の立ち枯れも同様であった。

う〜〜ん、材が古いのか?、それとも別の理由か?

いずれにしても、カミキリの姿はない...。

答えの出ないまま再び林内を彷徨う。

すると、陽の当たる場所にブナがずっしりと横たわっているのを発見した。

枝にはまだ緑色をした葉がついており、最近倒れたものと思われる。

おそらく、このブナが倒れた張本人(木)。

根っこのレベルから横倒しだ。

そして、これが連鎖倒壊したブナ。

いずれも、材としては新しく、カミキリが飛んできそうな面持ちである。

ここは良いポイントかもしれない。
早速、ルッキングを開始する。

まずは表面、そして枝の先、二股の根元、材の裏側などなど、入念に観察していく。

しかしながら、ここでもカミキリの姿は見られない...。

ふ〜〜む、一体どうなっちゃってるんだ?

どっと玉のような汗が額から流れ落ちる。真夏日に自然林を歩くということは、想像以上に体力を消耗する。

ここでちょっと休もうかと、ウーロン茶を飲みながら上を見上げると...。

ありゃ?、クモ??

ありゃりゃ?

っしゃ〜!

ヒゲナガゴマフカミキリ!

や〜〜っと、カミキリの姿を見ることができた。

普通種だけど、めっちゃうれしい。
[ Palimna liturata liturata (BATES, 1884) ]

いてくれてありがとう。

他にもいないかと気力を振り絞って「こんなとこまで見ちゃうの?」、というところまで見てみた。

が、全ての努力が空振りに終わる...。なんともムシが薄い。

しかし、ムシの生息環境としては文句のつけようのないエリアなので、いないはずはないのだが。

なんか、非常に疲れた...。この猛暑の中、林内を歩き回る気力が失せてしまった。

というわけで、本日は撤退。

帰り道、ケヤキの伐採木に飛来していたキイロトラカミキリ。

既採集種だが、すごいご馳走に見える。
[ Demonax notabillis notabillis (PASCOE, 1862) ]

他、キスジトラカミキリエグリトラカミキリハネビロハナカミキリをちょっと摘んだという結果であった...。


● エピローグ

う〜〜ん、惨敗。

夏のブナ林を少し甘く考えていたかもしれない。

「ネキダリス」ゲットは一体いつになるのだろうか...。

あまりにしょぼい内容で申し訳ありません。


★★ 採集成績 ★★

エグリトラカミキリ  4 exs.
[ Chlorophorus japonicus (CHEVROLAT, 1863) ]

キスジトラカミキリ  3 exs.
[ Cyrtoclytus caproides caproides (BATES, 1873) ]

キイロトラカミキリ  2 exs.
[ Demonax notabillis notabillis (PASCOE, 1862) ]

ハネビロハナカミキリ  1 ex.
[ Leptura latipennis (MATSUSHITA, 1933) ]

ヒゲナガゴマフカミキリ  1 ex.
[ Palimna liturata liturata (BATES, 1884) ]

オオアオゾウムシ  1 ex.
[ Chlorophanus grandis ROELOFS ]


記載日:2001.07.03
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