2001年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -17-)

もう一度

本日は非常に天気が良いので、モミのルッキングがしたくなった。

というわけで、茨城県における駄目元オオトラ探索へ行こうと思う。



2001.10.02 (Tue)

茨城県 某所

   天気:快晴
   気温:24.1 度
   湿度:49 %
   風力:2(軽風)
茨城産カミキリ、モミ林再見編

● ドピーカン

昨晩は鬱陶しい雨が降っていたのだが、本日はどういう風の吹き回しか素晴らしい秋晴れとなった。

気温も平野部では26度まで上がり、汗ばむ陽気である。

この天気を無駄にしてなるものかと、2週前に訪れたモミ林へ行くことにした。

おそらくオオトラカミキリ成虫採集のシーズンは、すでに外してしまっているかもしれないが、「ひょっとしたら」ということがあるかもしれない。

そんな錯覚に容易に陥るほどの「ドピーカン」なのだ。

難なくポイントへ到着。

「そこまで晴れなくても...」というほどの高い空だ。

顔に吹く風も清々しい。
では、モミのルッキングを開始しよう。


● モミ

昨晩の雨により樹皮はやや湿っているものの、木漏れ日の当たる面はちゃんと乾いているようだ。

眩しくて見上げるのがつらい...。


う〜〜ん、いい雰囲気。


これは、前回見つけた樹液を出すモミ。

本日もゆっくりとした速度で、樹液が滴り落ちている。


ただ、日陰にある木なので樹皮はかなり湿っており、仮に成虫が樹冠部にいたとしても、降りてこないだろう...。


幹の裏側からも微量ながら樹液が出ている。

その右側には、太い食痕のようなものが...。

オオトラカミキリが入っている(た)のだろうか?


枝が生い茂っているところを見てみると、1本だけ枯れた枝がある。

これは怪しい。

有意所見としても良いだろう。

さて、あとは「羽脱孔」の有無だ。

これが見つからなくては説得力がない。

ちなみに、ある方から教えていただいたのだが、古い羽脱孔は木の成長とともに塞がってしまうそうだ。

よって、これまでの所見ではせいぜい「以前にオオトラカミキリがいた可能性が高い」止まりなのだ。

何が何でも羽脱孔を探さなくてはならない。

少し奥の方まで入ってみると、モミの立ち枯れがあった。

何か痕跡はないかと、表面を眺めていると...。

あった〜〜!!

これは羽脱孔だろう。

っしゃ〜〜!


樹皮の剥げたところにもある。


さらにもう一つ。

サイズ的にもオオトラカミキリのものとして矛盾はしない。

山梨の多産ポイントのものとそっくりである。

これで「クロ」としてもいいだろう。

う〜〜ん、なんか現実味を帯びてきたぞ。

さらに奥へ入ってみると、細いモミが1本見えてきた。

ん!、食痕だ。

樹齢からしても、そんなに古いものではなさそうだ。

樹皮を凝視しながら木の裏側へ回ってみる。


ああああああっ!!

これは...。


羽脱孔から樹液があふれ出し、その周囲に誰かがつけたと思われる刃物のキズがあるではないか。

むむむむ。


別の面にもキズが...。

やはり、ここはオオトラポイントなのかもしれない。

ということで、この木の下で少々待ってみることにした。

万が一の確率で♀が降りてこないかな〜と、ほのかに期待感が湧く。

上を見上げ、樹表、そして枝という枝を舐めるように観察する。

すると、枝の先端の方で「モゴモゴ」動くオレンジ色の物体を発見した!

ああああああ!、オオトラだ!!!

一瞬にして心拍数は跳ね上がり、網を持つ手が震えている...。

慎重に網を枝にかぶせ、ちょっとだけ震わせると、そのオレンジ色の物体が網の底へ落下した。

ハチじゃない、明らかに「甲虫」の落ち方だ。

っしゃ〜〜!!、見事、ネットインに成功。

急いで網をたぐり寄せ、頭を突っ込むように中をのぞき込むと...。

............。

これにて戦意喪失です...。


● エピローグ

今回のルッキングにより、オオトラカミキリの生息はほぼ確実だろう。

あとは来シーズンに期待ということで、この茨城県オオトラシリーズは一時終了ということにする。

この間にいろいろとアドバイスをいただいた方々にお礼を申し上げます。

ありがとうございました。


★★ 採集成績 ★★

ボ〜ズ


記載日:2001.10.02
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