2001年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -8-)

今日も「白い花」

ここのところ、火曜日までなんとか天気が持ってくれている。

少し前までは火曜日から雨になる日が多かったため、たった1日のずれであっても私にとっては大いに喜ばしいことだ。

さて、今回も先週に引き続き「訪花性のカミキリ」を中心に採集していく予定である。

それでは、いつものポイントへ行こう。



2001.06.05 (Tue)

茨城県 某所

   天気:曇り
   気温:23.2 度
   湿度:67 %
   風力:2(軽風)
茨城産カミキリ、白い花を求めて編(2)

● コゴメウツギ・大爆発

とりあえず、先週チェックしておいた「コゴメウツギ」の群生ポイントに直行した。

前回はまだ蕾の花が多数見られたのだが、今日は満開状態だ。

ものすごい花の量である。

どこから手を付けていいのやら...。
花が咲いていないのも困るが、あまりに咲いているのも困ったものだ。

ぶつぶつ言っていてもしょうがないので、手の届く範囲から見ていくことにした。

一応、コゴメウツギの「花と葉」の形態がよく分かるような写真も撮っておいた。

参考になればと思う。


おおっ!、ニンフハナカミキリだ。

かなりの数がいるようだ。

花から花へ飛び回っている。

[ Strangaliella nymphula (BATES, 1884) ]

相変わらず大発生中のチャイロヒメハナカミキリ。

しかし、体色が淡いため、注意して見ないと「いるのか、いないのか」よく分からない。

[ Pidonia aegrota aegrota (BATES, 1884) ]

まあ、基本的には先週とほぼ同様である。

これが唯一の未採集種、ホンドアオバホソハナカミキリ。

頭にオレンジ色の花粉団子を付けている。

全国的に普通種のようだ。

[ Strangalomorpha tenuis aenescens BATES, 1884 ]
※ 2002.02.10 アオバホソハナ(対馬基亜種)をホンドアオバホソハナへ訂正

ざっとスイーピングした範囲では、前出の3種以外に下記のカミキリが1本のコゴメウツギから得られた。

フタオビノミハナカミキリ
ニセヨコモンヒメハナカミキリ
トゲヒゲトラカミキリ
セスジヒメハナカミキリ
シロトラカミキリ
ナガバヒメハナカミキリ
キバネニセハムシハナカミキリ

以上は正確に数をカウントしていないが、感覚的に多い順である。

けっこうな種類が訪花しているものだ。

この辺りの訪花種はだいたい把握してしまったので、場所を変えてみることにする。


● 背景の植生

背景に抱える植生が違えば、採れるカミキリはどれだけ変わるのだろうか?

それを調べてみよう。

先ほどのポイントは背景が針葉樹優勢の植生であったため、渓谷沿いの広葉樹林をバックに抱える場所へ行ってみることに。

しばらく車で流し、明らかに植生が変わった場所でコゴメウツギの小群生帯を発見した。

ここでも満開状態である。

おおおおおおおおっ!

いきなり美味しい獲物をコゴメウツギの花上に見つけてしまった。

生態写真を撮る余裕など無い。

本能的に掴んでしまった...。

マツシタトラカミキリ。

まさか茨城で出会えるとは思ってもいなかった。

[ Anaglyptus matsushitai HAYASHI, 1955 ]

驚いたことに、その後のスイーピングで合計3頭も採れてしまった。

過去の記録を見てみると、茨城県では比較的少ないとのことなので超ラッキーである。

さらには、コジマヒゲナガコバネカミキリを1頭ゲットできた。

ふ〜〜む、植生が変わると採れるカミキリにも若干の差が出るようである。

まあ、当然、重なる種もあるが...。

あとは、この「白い花」からピドニア(ヒメハナカミキリ属)を2〜3種採集できた。

現在、樹種を同定中である。

→ 後に「ミズキ」と判明。

というわけで、南会津採集行の疲れも抜けきれていないので、今日はこの辺で終了ということにした。


● エピローグ

なんだかんだで、けっこう採集することができた。

個人的には、マツシタトラカミキリを3頭も採れたことが何よりうれしい。

さて、来週は梅雨に突入している可能性があるが、引き続き採集は行なう予定である。

もしかしたら、出撃エリアを変更するかもしれない。


★★ 採集成績 ★★

ニセヨコモンヒメハナカミキリ  15 exs.
[ Pidonia simillima OHBAYASHI et HAYASHI, 1960 ]

フタオビノミハナカミキリ  14 exs.
[ Pidonia puziloi (SOLSKY, 1873) ]

チャイロヒメハナカミキリ  12 exs.
[ Pidonia aegrota aegrota (BATES, 1884) ]

ニンフハナカミキリ  12 exs.
[ Strangaliella nymphula (BATES, 1884) ]

セスジヒメハナカミキリ  7 exs.
[ Pidonia amentata amentata (BATES, 1884) ]

シロトラカミキリ  3 exs.
[ Paraclytus excultus BATES, 1884 ]

ナガバヒメハナカミキリ  3 exs.
[ Pidonia signifera (BATES, 1884) ]

マツシタトラカミキリ  3 exs.
[ Anaglyptus matsushitai HAYASHI, 1955 ]

トゲヒゲトラカミキリ  2 exs.
[ Demonax transillis BATES, 1884 ]

ホンドアオバホソハナカミキリ  2 exs.
[ Strangalomorpha tenuis aenescens BATES, 1884 ]

キバネニセハムシハナカミキリ  1 ex.
[ Lemula decipiens BATES, 1884 ]

キベリクロヒメハナカミキリ  1 ex.
[ Pidonia discoidalis PIC , 1901 ]

コジマヒゲナガコバネカミキリ  1 ex.
[ Glaphyra kojimai (MATSUSHITA, 1939) ]

他、タマムシ、コガネムシ、ゾウムシなど雑甲虫数種


記載日:2001.06.05
追記日:2001.06.08
追記日:2002.02.10(新分類に準拠)
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