2001年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -9-)

1時間

今日は時間がないのだが、なんとか1時間を捻出し採集を行なうことにした。

それでは、ポイントへ直行しよう。



2001.06.27 (Tue)

茨城県 某所

   天気:晴れ
   気温:31.3 度
   湿度:72 %
   風力:2(軽風)
茨城産カミキリ、超ミニ採集編

● 真夏日

どういうわけか、本日は朝から暑い。

テレビの天気予報を見てみると、どうやら全国的に真夏日となるらしい。

これは「絶好の採集日和!!」、そりゃもう茨城県全域で「カミキリぶんぶん」の世界だろう。

ところが、今日はまとまった時間がとれない...。

う〜〜ん、う〜〜ん、どうしよう?

−葛藤中−

むむむむ....、1時間だけなら何とかなるだろう。

というわけで、ぎりぎりの判断のもと、一目散にポイントへ向かうこととする...。


● クリ

この時期は何と言っても、「クリの花」が旬である。

この陽気であれば、クリの花に相当数の甲虫が飛来しているはずだ。

幸い今までの採集行にて、クリのある場所はだいたい把握しているため、まずはそのエリアを目指す。

うお〜〜、満開だ。

風もほとんど吹いておらず、蒸し暑いことこの上ない。

どっと吹きだす汗をぬぐいながら、各花房を遠目にルッキングしていく。

ふ〜〜む、ハチ類が花の周囲をぶんぶんと飛び回り、花自体にも多数のムシが群がっている。

甲虫もけっこう集まっているようで、体の大きいハナムグリなどは遠くからでもすぐわかる。

大ざっぱに狙いをつけ、ぐ〜〜んと網を伸ばす。

ん!、スイープする端から「赤い甲虫」が一斉に飛び立つ。

ヘリグロベニカミキリ

ネットに入った個体もいるようなので、急いで網をたぐり寄せて中をのぞき込む。

本当にヘリグロベニカミキリかと思ったが、同定の目印となる上翅尾側の「一対の黒紋」がない。

ということは...、ベニカミキリだ。

恥ずかしながら、生涯初採集(当然、普通種)。

[ Purpuricenus temminckii (GUERIN-MENEVILLE, 1844) ]

地味な喜びに浸りながら、引き続き各所をスイープしていく。

すると、一網ごとにベニカミキリが1〜2頭入るではないか。

そして、調子に乗って掬い続けていると、あ〜〜っという間に十数頭も採れてしまった。

さらには飛翔中の個体も次々とゲットでき、まさにタコ採れ状態。

正直に言うが、笑いが止まらない。

また、ベニカミキリに混じり1頭だけキイロトラカミキリも網へ入った。

これは今季初採集。


かなり大型のトラカミキリである。

[ Demonax notabillis notabillis (PASCOE, 1862) ]

ふぅ〜〜、クリの花採集をけっこう満喫できた。

ということで、次のポイントへ行こうかと思った際、目の前にあったヤマグワ(幼木)の生葉上に黒いスマートなカミキリがとまっていた。

すかさず、手づかみにてゲットする。

またまた今季初。

ヒゲジロハナカミキリであった。

触角の先端部に白い帯がみられるのが特徴である。

偶然とは言え採れてよかった。

[ Japanostrangalia dentatipennis (PIC, 1901) ]

結局ものの30分で、立て続けに3種も追加することができた。

本日の採集は、かなり効率が良い。

ということで、少し移動する。

途中、薪置き場へ寄り道し、キスジトラカミキリエグリトラカミキリシラホシカミキリをゲットしつつ先へ進む。


● ヌルデ

しばらく走ったところに、ヌルデ(ウルシ科)の群生を発見したので車を停める。

そう、このヌルデはヨツキボシカミキリが飛来することで知られる植物だ。記録では茨城県にも棲息していることになっている。

先日の採集行(北関東〜福島)では、オニグルミで採集することができたので、今度はヌルデでも本当に採れるかどうか確かめてみよう。

葉はこのような形態。

ヨツキボシカミキリはいるだろうか?


おおおっ!


おおおっ!


やった!

狙い通り、ヨツキボシであった。

そして、まさに教科書通りである。

さらに隈無く探してみると、あっちにも、こっちにもヨツキボシがいる。

どの個体も基本姿勢のごとく「葉の裏」に静止しており、高い場所が比較的探しやすい。

ただ、かなりすばしっこいので、ちょっとした振動や物影を察知すると、あっという間に逃げ去ってしまう。

網を近づけるときは慎重に、そしてスイープも静かに行なうよう気をつける必要がある。

さて、何頭か採集した段階で早くもタイムアップ...。

後ろ髪を引かれつつUターンをかまし、一路、東京へ向かうのであった。

PS:高速でタイヤがパンク、とほほ...。


● エピローグ

絶好の採集日和ともなると、ほんの1時間でもけっこうコンクな採集を行なうことが可能なようだ。

太陽の威力恐るべし。

なにはともあれ、貴重な梅雨の晴れ間を逃すことなく採集へ行けたことがうれしかった。

PS2:ここしばらくは、本日のような採集が続くかもしれません。


★★ 採集成績 ★★

ベニカミキリ  14 exs.
[ Purpuricenus temminckii (GUERIN-MENEVILLE, 1844) ]

ヨツキボシカミキリ  7 exs.
[ Epiglenea comes comes BATES, 1884 ]

キスジトラカミキリ  4 exs.
[ Cyrtoclytus caproides caproides (BATES, 1873) ]

エグリトラカミキリ  2 exs.
[ Chlorophorus japonicus (CHEVROLAT, 1863) ]

キイロトラカミキリ  1 ex.
[ Demonax notabillis notabillis (PASCOE, 1862) ]

シラホシカミキリ  1 ex.
[ Glenea relicta relicta PASCOE, 1868 ]

トゲヒゲトラカミキリ  1 ex.
[ Demonax transillis BATES, 1884 ]

ヒゲジロハナカミキリ  1 ex.
[ Japanostrangalia dentatipennis (PIC, 1901) ]


記載日:2001.06.27
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