日々の甲虫雑感(2002年 4月・下旬)

気分を新たに

採集記を書いているうちに、あっという間に1週間が過ぎ去ってしまった。

あまりに現実離れした経験であったため、あれは「夢」だったのではないか、ふとそう思ったりもする。

さあ、気分も新たにいつもの採集へ戻るとしよう。


2002.04.21 (Sun)
● タトウ

たくさんの甲虫標本を持ち帰る際、どのようにしていたのか?

そのような質問が数件寄せられたので、一般的な方法を紹介する。

出国前、私はいわゆる「タトウ」と呼ばれる昔ながらのアイテムをこしらえた。

まずは、薬局にて「カットメン」を購入する。

あと必要なものは、B4サイズのコピー用紙のみである。


1)コピー用紙の上にカットメンを1枚のせる。


2)コピー用紙の手前側を折る。


3)同じく、反対側を折る。


4)両側をそれぞれ折り、端部をどちらかへはさみ込めば完成。

非常にシンプルなものだ。

これが「タトウ」であり、必要な分だけ作っておく。


酢エチで〆たムシを、このように大ざっぱに展足して並べる。

〆た後、ある程度時間を置いたほうが体が柔らかくなり展足しやすい。

だいたい丸1日置けば柔らかくなる。


同じ種類をまとめたほうが、あとで整理しやすいかもしれない。

複数日に渡り各所で採集を行う場合は、採集日、採集地別などがよいだろう。


それらを乾燥剤とともにタッパーなどへ入れて持ち帰るというわけだ。

タトウ同士のすき間に新聞紙などを丸めて入れておくと、輸送中の振動でムシがばらける可能性を減らせる。

で、帰宅後に展足の微調整を行えばOKだ。

ちなみに、国内採集の場合はこのようなタトウではなく、MOケースを使った簡易プラタトウを用いている。しかし、飛行機に乗るような遠征時は荷物が嵩張り重くもなるため、今回紹介した紙のタトウのほうがよいと思われる。


2002.04.22 (Mon)
● タトウの由来 

「タトウ」について、あるベテランな方からメールがあった。

私は今まで「タトゥ(ウが小文字)」と表記していたのだが、もともとの由来は「畳紙(たとうがみ)」からきているとのことだ。

実際、広辞苑にもその言葉が載っており、着物を畳んでタンスにしまうための紙がまさにそうらしい。

ということで、すべての表記を「タトウ」へ訂正することにする。

ご指摘ありがとうございました。

● リンクを更新 

ケンケンパさんと相互リンクをさせていただくことになった。

茨城での採集記が多く、すでに海外での採集も経験されているという私好みの内容である。

ぜひご覧ください。

 → 「ケンケンパのクワガタシーズン


2002.04.23 (Tue)
● 茨城県 カミキリ編 -7-

2週間ぶりの茨城採集。

とりあえず、「浦島太郎」状態から抜け出すことが目標だ。

カエデの状況やいかに?

採集記 → 『ここ


2002.04.24 (Wed)
● びっくり箱

本日、関西の知人からムシが届いた。

何が送られてくるのか知らされていなかったのだが、箱を空けてみてビックリ。

じゃ〜〜ん。

トガリバホソコバネカミキリであった。

めちゃくちゃうれしい。

ちょこまかと歩き回り、ものすごい元気の良さだ。


スリムなフォルムに痺れてしまう。


短い上翅の下端部が、名前の通り「トガリバ(尖り羽)」となっているのが分かる。


それにしても、アシナガバチにそっくりだ。

[ Necydalis formosana niimurai HAYASHI,1949 ]

ホストである「タンナサワフタギ」の材も一緒に入っており、ネキが羽化した辺りは何とも言えない「シトラス系」あるいは「白檀?」の淡い香りがするのには驚いた。

関東ではあまり数が採れないと言われるトガリバネキだが、そのうち自分でも採ってみたいものだ。

ありがとうございました。


2002.04.25 (Thu)
● 不便やのぉ... 

自宅は遅ればせながらISDNからADSLへの変更真っ最中。

ちょうどデジタルからアナログへの変換が終わった直後であり、現在、回線は単なる電話としての役割しか果たさない。

この日記もアナログモデム(56K)でアップしているが、あまりの遅さに眠くなってしまった...。

昔はこれでも「早い!」と感じた時期があったが、あれは何だったんだろうか。


2002.04.26 (Fri)
● なんと! 

落馬して骨盤を骨折した武豊騎手が、今週末の「天皇賞(春)」に乗るようだ。

随分前に退院したとは聞いていたが、なんという回復の早さだろう。

私なら、いまだにベッドの上かもしれない...。

● GW 

もうすぐゴールデンウィークだ。今季は季節の状況が掴みにくいため、何をどう狙えばいいのかいまひとつ実感が湧かない。巷ではすでにコルリの新芽採集の話題が「本気モード」で出ているほどだ。

いずれにせよ、前半はまったく身動きが取れないため、どこかに出かけるなら後半しかないことになる。というわけで、私にとってはちっともゴールデンじゃない。せいぜい「ブロンズ」ぐらいか...。

さて、どこに行こうかなぁ。


2002.04.27 (Sat)
● 拾うべきか?、拾わざるべきか? 

電車に乗るため券売機にて切符を買おうとしたときのこと。

手が滑って500円玉を落っことしてしまった。

ころころと転がる500円玉。

5メートルほど緩やかな曲線を描き、隅っこの何やら湿ったような場所で「ペタっ」と倒れて停止した。

速足で拾いに行ってみると...。

あああああ、誰かが吐いた「痰(タン)」の中で溺れているではないか!

う〜〜ん、どうしよう...。

あなたなら拾いますか?


2002.04.28 (Sun)
● 小石川植物園

本日は家族サービスと植物の勉強を兼ねて、文京区は白山にある「小石川植物園」を訪ねてみた。

園内には、八代将軍「吉宗」が設置した「小石川養生所」の跡(井戸)もあるという。

ここが入り口。

入場券(大人330円)は園外の商店で販売しており、なんとも不思議な関係だ。


中に入ってみると、様々なツツジが咲き乱れており、甘い香りが漂っている。


園内の植物にはきちんと名札が付けられているため、とても勉強になる。

カミキリムシの採集には植物の知識が不可欠なので、私にとっては持って来いの場所かもしれない。

自分のデータベース用に写真を撮りまくった。


バラの仲間には、文京区産のハナムグリが飛来していた。

すぐにどこかへ飛んでいってしまったが、コアオハナムグリだろうか。


毛繕いをするミツバチ。

都会のど真ん中にある植物園だが、一歩中へ入るとそんなことは忘れてしまうほど植物が豊富であった。


日本庭園の片隅には「旧東京医学校」の校舎が重要文化財として保存されている。

ということで、一端外へ出て、何の脈絡もなしに神社の縁日へ行ってみる。

GWということもあり、ものすごい人出だ。

出店もたくさん出ている。


なんとも懐かしさをそそる光景である。

ちょっとした散歩程度の休日を過ごしたが、なかなか楽しい1日であった。


2002.04.29 (Mon)
● 仕事の前に

本日はいつも通り、茨城での仕事。

渋滞があると踏んで少し早めに家を出たのだが、ほとんど混んでいなかった。

ということで、暇つぶしに近くの公園にてちょっとだけルッキングしてみることにした。

わ〜〜お、ミサイルのようなタケノコ。

まあ、ここまで育つと「タケノコ」とは言わないか...。


日陰の葉(イチゴの仲間)の上には、シロオビナカボソタマムシが休憩中。


今度は枯れ枝の先端にゾウムシの仲間を発見。

デジカメのレンズがぶつかっても微動だにしないほど、肝の据わったやつであった。


「フジ(藤)」の花へ頭を突っ込むヒラタハナムグリ。

この時期はあちこちでフジが満開を迎えている。


広葉樹をビーティングしてみると。

トゲヒゲトラカミキリが落ちてきた。

ふ〜〜む、道路沿いの本当にどうでもいい場所なのだが、けっこう甲虫はいるものである。


2002.04.30 (Tue)
● 茨城県 カミキリ編 -8-

あまり天気が良くないが、とりあえず出撃してみた。

雨が降らなければいいが...。

採集記 → 『ここ


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