2002年度 採集記(群馬県 カミキリ編 -1-)

下見

例年のこの時期はようやく「南会津」へ通い始めるころであり、その他のエリアへ遠征することは今までほとんどなかった。

この時期、南会津以外の採集地は一体どのような状況なのだろうか?

この時期にしか採れない種類もいるのではないだろうか?

というわけで、衝動的に群馬県のポイントにおける「この時期の状況」を確かめたくなり、2週連続で家族を拉致することになった。

さあ、吉と出るや?、凶と出るや?



2002.06.02 (Sun)

群馬県 某所

   天気:晴れ
   気温:20.1 度
   風力:6(雄風)
群馬産カミキリ、風に吹かれ旅@上州 編

● 花は咲いている

早朝の5時に東京を発ち、滞りなくポイントへ到着した。

とりあえずは、林道沿いをルッキングしながらゆっくりと標高を上げる。

天気予報の通り、とても素晴らしい晴天だが、やや風が強いのが気になる...。

オオカメノキだろうか、白い花はたくさん咲いている。

まだ時間が早いためか、何もいないようだ。


おおおお、ハウチワカエデはこれから咲き始めるのか...。

なんか季節感が狂う。

で、その後、執拗に探索を繰り返してみたのだが、まったくと言っていいほど「ムシ」の姿を見ることができなかった...。

どうしちゃったんだろうか?、いくら何でもムシが発生していないはずはないと思うのだが...。

写真の通り、どう見ても本当に天気はいい。

なのに、何でムシがいないの?

もう、あまりに虚しいので、その後の経過は省略させていただく。

う〜〜ん、のっけから躓(つまず)いてしまった。

さあ、どうしようか?

このままこのポイントで粘る気も無くなってしまったので、大きな移動をかけることにした。

峠を越えて北側の斜面へ出てみると、所々に「雪渓」が残っている。

その脇にあるブナの幼木は、ちょうどコルリクワガタが飛びつきそうな新芽の開き具合だ。

当然、何ヶ所かでチェックを入れてみたのだが、これまた見事に何もいない...。

確かに、相変わらず風は強く吹いているものの、1頭ぐらいいてもバチは当たらないと思う。

何か、先行きが不安になってきた。

随分と標高を下げた場所で、材置き場を発見。

しかし、ここでもゴマフカミキリを幾つか見掛けただけ。

ふ〜〜む...。

仕方ないので、思い出のポイントまでさらに車を走らせてみた。

比較的新しい材も置いてあり、期待感が高まる。

ところが、ここでは痛恨のヌル(※)を喰らってしまった...。

※ 「ヌル」とはドイツ語で数字のゼロのこと。

ううううう、何でカミキリムシがいないの?

そこまで私は下手なのか?

悶々と自問自答を繰り返す。

走る車の中に飛び込んできたチチブニセリンゴカミキリ ブロイニングカミキリ(※※)。

今回唯一の「タナボタ」だ。

多少は気分が持ち直す。

[ Saperda ohbayashii PODANY, 1963 ]
※※ チチブニセリンゴカミキリ→ブロイニングカミキリに訂正(2002.06.04)


さらに大きく移動。

しかし、ここでも風は強い。

咲き誇るミズキを懸命に掬うもヌル...。


切り立てホヤホヤの材を発見したのはいいが...。

かろうじて、カラカネハナカミキリ、シラケトラカミキリ、チャイロホソヒラタカミキリ、ヒトオビアラゲカミキリを各1頭ずつ...。

この付近も駄目なようだ...。

一縷の望みをかけて、昨年来贔屓(ひいき)にしている林道へも行ってみた。

ここで駄目なら諦めよう...。


ん!、オヒョウだ。

シラホシキクスイカミキリを狙って、スイープしてみたが...。

とことんヌル...。

また、道沿いにヤマブドウがたくさんあったため、ビーティングしてみるも、何も落ちてこない...。

昨年ピドニアをたくさん採った花を見てみるも、アブ1匹いない始末...。

ああああ、もう本当に駄目だ...。

ここで止むなく「ギブアップ」宣言。

このドピーカンが恨めしい...。


● エピローグ

ああああ、本当に疲れた...。

「無駄足」とは、まさにこのことである。

やはり強風?、それとも端境期?

本来なら、この貧果の原因をちゃんと考察せねばならないところだが、とてもそんな気にはなれない。

う〜〜ん、素直に南会津へ行けばよかった...。

いずれにしても、あまりにしょぼい内容ですいません...。

顔を洗って出直します。


★★ 採集成績 ★★

カラカネハナカミキリ  1 ex.
[ Gaurotes doris BATES, 1884 ]

シラケトラカミキリ  1 ex.
[ Clytus melaenus BATES, 1884 ]

チャイロホソヒラタカミキリ  1 ex.
[ Phymatodes testaceus (LINNAEUS, 1758) ]

ヒトオビアラゲカミキリ  1 ex.
[ Rhopaloscelis unifasciatus BLESSIG, 1873 ]

ブロイニングカミキリ  1 ex.
[ Saperda ohbayashii PODANY, 1963 ]

総計:5種(含初採集 1種) 5頭


記載日:2002.06.03
追記日:2002.06.04(誤同定を訂正:チチブニセリンゴカミキリ→ブロイニングカミキリ)
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