2002年度 採集記(茨城県 甲虫編 -2-)

今週も

前回に引き続き、茨城県での雑甲虫探索行。

大半の作業が初体験ゆえに、あまりたくさんのムシを探すことはできないだろうが、少しずつ経験を積んで様々な甲虫と出会えるよう頑張りたいと思う。



2002.10.30 (Wed)

茨城県 某所

   天気:快晴
   気温:4.8 度
   湿度:32.3 %
   風力:3〜4
茨城県、甲虫珍道虫(2) 編

● 寒すぎ...

今回は先週と同じポイントへ行こうと思う。

天気予報によれば、本日は「木枯らし1号」が吹くそうで、ポイント周辺では非常に寒くなることが予想される。

寒さに何時間耐えられるだろうか...。

車が「餓死」寸前であったため、ガソリンを満タンにしてポイントを目指した。

天気はすこぶる良い。


道中の紅葉も徐々に深みを増してきた。

いつものラップを刻みつつ、順調にポイントへ到着した。

いやいや...。

気温はすでに「冬」だ...。

予報通り、木枯らし1号と思わしき強い北風も吹いている...。

しっかりと着込んで、採集を開始。

まずは、その辺にある石を起こして何がいるのかをチェックしてみたい。

涸れた沢に転がっているものだが...。

こんな場所で良いのだろうか?

論より証拠ということで、石を一つ一つどかしていく。

しかし、予想に反してムシの姿はない...。

子供の頃は、石をどかせば様々なムシがいたような記憶があるが、どうもそのような状況ばかりではないようだ。

おや?

これはゴミムシだ。


別の石の下でもゴミムシを発見。

保育社の図鑑を参照してみたところ、前胸背板の点刻の位置などにより、この2頭は微妙に種類が違うようだ。


ヒメケゴモクムシ
[ Harpalus jureceki JEDLICKA ]

ニセケゴモクムシ
[ Harpalus pseudophonoides ]

あとは、ダンゴムシ、ワラジムシ、クモ、ムカデ、コウガイビル、アリ、トビムシなど、土壌性生物がいくらか確認できた。

スコップで掘り返してもみたが、甲虫は思いの外少ない。

さて、目ぼしい材や石を探しつつ林内を徘徊。

すると、カエデと思われる赤枯れ材を見つけたので、少々削ってみることにした。

いわゆる「マダラ(クワガタの)材」で、オレンジ色になっている材である。

根本の方を削っていると、しばらくして細い食痕が出てきた。

おおお、コメツキムシ。

上翅が比較的強い赤味を帯びており、オオアカコメツキというそうだ。

[ Ampedus optabilis LEWIS ]

そして、もう1種。

こちらはヒメクロコメツキというコメツキムシ。

[ Ampedus carbunculus LEWIS ]

いずれも、同じ属のコメツキムシのようである。


オオアカコメツキ
[ Ampedus optabilis LEWIS ]

ヒメクロコメツキ
[ Ampedus carbunculus LEWIS ]

ということで、この材はお終い。

さらに探索を続ける。

湿った沢沿いを遡上する方向へ歩いていると、いかにもルリクワガタが入っていそうな材が転がっていたため、試しに崩してみた。

このポイントのルリクワガタは数頭しか持っていないため、できれば追加を採集しておきたい。

う〜〜ん、産卵マークは付いていないが、これは絶好の材かもしれない。ストレスなく良い手ごたえでサクサクと削れる。

コロコロした糞の詰まった食痕も出てきた。

ひゃっほ〜〜!


ひゃっほ〜〜!



ルリクワガタ
[ Platycerus delicatulus delicatulus LEWIS, 1883 ]

う〜〜ん、1ペア追加できて幸せ...。

まだ入っていそうだが、もういいや。

沢を登りきった所にハンノキか何かの太い木があり、樹皮が捲れていたのでそれを少し浮かせてみたら、何かがポロッと足下に落下した。

わ〜〜お。

ベニヒラタムシだ。

茨城県では初の出会いとなる。

ちなみに藍色をしたルリヒラタムシは、この夏に県内で採集済み。

やっと、ベニ、ルリが揃った。

[ Cucujus coccinatus LEWIS ]

う〜〜む、それにしても、こいつらは成虫で越冬するのか...。

さ〜〜て、この辺で寒さに耐えきれなくなり、ちょっと時間が早いが温泉へ撤退ということにした。

たったの2時間で体の芯まで冷えきってしまった...。

車へ戻る途中、少しだけ倒木の樹皮を剥がすと、クロツヤハネカクシ。

すでに、「いつものやつ」の風格が漂っている...。

その他、オオヒラタハネカクシ、ツマキツヤナガハネカクシも確認。

オオヒラタとツマキツヤナガを1頭ずつ採集し、そのまま樹皮を被せておいた...。


オオヒラタハネカクシ
[ Piestoneus lewisii SHARP ]

ツマキツヤナガハネカクシ
[ Nudobius apicipennis SHARP ]

また来週...。


● エピローグ

う〜〜ん、大した成果は無かった...。

今後はもっと冷え込むだろうから、来週からは本格的な防寒体勢で望もう。

いずれにしても、しばらくは超地味な活動が続くと思います...。


★★ 採集成績 ★★

ルリクワガタ 1♂1♀
[ Platycerus delicatulus delicatulus LEWIS, 1883 ]

オオアカコメツキ 1 ex.
[ Ampedus optabilis LEWIS ]

オオヒラタハネカクシ 1 ex.
[ Piestoneus lewisii SHARP ]

ツマキツヤナガハネカクシ 1 ex.
[ Nudobius apicipennis SHARP ]

ニセケゴモクムシ 1 ex.
[ Harpalus pseudophonoides SCHAUBERGER ]

ヒメクロコメツキ 1 ex.
[ Ampedus carbunculus LEWIS ]

ヒメケゴモクムシ 1 ex.
[ Harpalus jureceki JEDLICKA ]

ベニヒラタムシ 1 ex.
[ Cucujus coccinatus LEWIS ]

他、数種、数頭


記載日:2002.10.31
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