2002年度 採集記(茨城県 甲虫編 -9-)

ミニ採集

今回も河川敷においてオサムシ、ゴミムシの探索をしたいと思う。

ただ、本日は夕方に所用があるため、2時間ほどのミニ採集となってしまうだろう。

ということで、成果はあまり気にせず、まったりと散策してみる予定である。



2002.12.18 (Wed)

茨城県 某所

   天気:晴れ
   気温:11.0 度
   湿度:非計測
   風力:1〜2
茨城県、甲虫珍道虫(9) 編

● S隊員

今回はいつもの単独採集ではなく、普段メールなどでやり取りさせていただいている「S隊員」と合同採集することになっている。

S隊員は甲虫の他、さまざまな昆虫に興味をお持ちの方で、ぜひ一度ご一緒したいと思っていたため、こんなに早くそれが実現するとは本当に嬉しい。

本日はさほど採集時間をとれないかもしれないが、それなりに楽しい時間を過ごせればと思う。

というわけで、ほぼ予定の時刻にS隊員をピックアップし、ポイントへ向かった。


● 河川敷

お互い初対面なのだが、やはり「好虫屋の性」なのか、いつものごとくすぐにムシの話題で盛り上がってしまった。

嬉しいことに天気もすこぶる良く、またとない採集日和と言える。

やや混雑する国道をパスし途中で細い枝道へ折れた後、細い坂道を下ってポイントの河川敷へ到着した。

早速、準備を整え、河川敷の雑木林へ突入する。

雰囲気としてはこんな感じ。

足下を「右、左」とルッキングしつつしばし林内を歩いていると、S隊員が「これ!」っと1本の倒木を発見した。

適度に湿った太ももほどの材であった。

「どれどれ」と、私が1刀を振り下ろすと....。

わ〜〜〜お。

集団越冬していたアオゴミムシが大慌てで四方八方へ逃げ回る。

写真は「頭隠してなんとやらの図」...。

とりあえず、記念に2頭ほどゲット。

[ Chlaenius pallipes GEBLER ]

S隊員はアオゴミムシの「緑の鮮やかさ」に驚いているようだ。

まあ、確かに目の覚めるようなメタリックグリーンで、さっと油を通した青野菜のようにキラキラしている。

その数分後、今度は私がやや赤枯れした切り株を叩いてみると、なかなか格好良いゴミムシが出てきた。

おおおおお、これは一目で「初物」と分かった。

平地の湿地に生息するオオクロナガゴミムシと思われる。

なかなか良いゴミムシだ。

ああああ、めっちゃ嬉しい。

[ Pterostichus prolongatus MORAWITZ ]

また、このポイントはアオゴミムシが非常に多いようで、ひと削りするごとにボロボロと出てくる...。

う〜〜む、それにしてもアオゴミムシの「匂い」で一杯となってしまった...。

本種の匂いは独特で、何かに似ている。

何に似ているのかず〜〜っと考えていたら、一瞬、パッとひらめいた。

そうそう、まさに「正露丸」の匂いだ。

そう思った途端にお腹が痛くなってきた...、う〜〜ん、逆効果...。

それはそうと、せっかくなので「集団越冬の図」をぜひとも写真に収めたいところなのだが、あっという間に離散してしまい、どうにもうまく撮れない...。

結局、「頭隠してなんとやらの図」...。


う〜〜ん、これが精いっぱい...。

↓ ここまでの獲物。


アオゴミムシ
[ Chlaenius pallipes GEBLER ]

オオクロナガゴミムシ
[ Pterostichus prolongatus MORAWITZ ]

さて、ここで少し気分を変えて「竹林」を見てみることにする。

ぜひ、S隊員にハイイロヤハズカミキリやベニカミキリを採っていただきたいためだ。

適当な竹の群生地帯を選んで、林縁を観察する。

「だいたい指ぐらいの太さで、パキっと割れるほどの枯れ具合で、中に糞が詰まっていればビンゴです」

そんな説明をしながら林の裏へ回り込んでみると、そのような竹材を見つけることができた。

「これです、こんな感じです」と糞の詰まった細い材を見せ、最後の一皮を剥いてみると...。

じゃ〜〜ん。

おおおお、やったやった!

2人で大喜び。

[ Niphona furcata (BATES, 1873) ]

ハイイロヤハズって普通種なんだろうけど、探してみるとそんなには採れないため、パカっと出てきたときは素直に嬉しい。

その後、ベニカミキリの成虫は出せなかったものの、飛孔(羽脱孔)は発見できたため、それをお見せし再び雑木林を巡回することにした。

先程とは違う方向へ歩いていると、なかなか美味しそうな「赤枯れ材」を発見。

いわゆる「ツヤハダ材」のような感じである。

今までの少ない経験上、このような材からオサムシがよく出てくることを思い出したので、かなりワクワクしながら崩していく私。

ゴソっと活断層のごとく材のブロックが滑落すると、そこには...。

わ〜〜お。

ヒメマイマイカブリ。

超久々に出したぞ。

[ Damaster blaptoides oxuroides SCHAUM ]

「マイマイカブリが出ましたよ〜〜〜」

向こうにいたS隊員を呼び寄せ、材の様子などを見ていただく。

S隊員は初めて本物を触ったとのことで大喜び。

で、離れた部分からもう1丁。

ラッキー。

実はもう1頭出たのだが、ちょっと当たりどころがわるかったようで、生理的な可動域を超えて体のある部分が不自然に曲がってしまった....。

ゴメンちゃい...。

あとは、アオゴミムシ、オオクロナガゴミムシ、ヨツコブゴミムシダマシの一種、コクワガタ、そして下の赤いコメツキムシといったメンバーが手を変え品を変えぞろぞろと転がり出てきた。

ハネビロアカコメツキ。

けっこう綺麗。

[ Ampedus puniceus (LEWIS)]

なかなかの当たり材であったようだ。


ヒメマイマイカブリ
[ Damaster blaptoides oxuroides SCHAUM]

ハネビロアカコメツキ
[ Ampedus puniceus (LEWIS)]

その後、アオオサムシなどを得ようと材採を頑張ってみたが、今回は結局ゲットできずに終わってしまった。

う〜〜ん、楽しい時間は過ぎるのも早いようで、そろそろタイムアップ。

S隊員をお送りし、仕事へ向かったのであった...。


● エピローグ

時間は短かったが、とても充実したミニ採集であった。

まあ、毎回採っているムシはいわゆる普通種ばかりで大して代わり映えしないのだが、その割に楽しいので満足している。

また機会があればご一緒しましょう。 >S隊員


★★ 採集成績 ★★

ハイイロヤハズカミキリ  1 ex.
[ Niphona furcata (BATES, 1873) ]

オオクロナガゴミムシ 3 exs.
[ Pterostichus prolongatus MORAWITZ ]

アオゴミムシ 2 exs.
[ Chlaenius pallipes GEBLER ]

ハネビロアカコメツキ 2 exs.
[ Ampedus puniceus (LEWIS)]

ヒメマイマイカブリ 2 exs.
[ Damaster blaptoides oxuroides SCHAUM ]

ヨツコブゴミムシダマシの一種 1 ex.
[ Uloma sp. ]


記載日:2002.12.31
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