2002年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -27-)

秋のカミキリ@茨城県

さあ、今週からは「新たな獲物」を求めて県内を走り回ろうと思う。

とりあえずは、オオトラカミキリ、アカジマトラカミキリ、ブドウトラカミキリ、コブヤハズカミキリなどが候補に挙がるだろうか。

ただ、いずれのカミキリムシも茨城県では難関種であり、とても私のレベルでは採れる気がしないが、宝くじも買わなければ当たらない。とにかくフィールドへ足を運ぶことが大切だ。

上記の1種でも採れば、この秋の目標はクリアーということにして、しばらく頑張ってみたい。



2002.09.04 (Wed)

茨城県 某所ほか

   天気:雨のち晴れ
   気温:26.4 度
   湿度:74.2 %
   風力:1〜2
茨城産カミキリ、彩秋記 編

● モミ林へ

残暑の厳しい中、1年ぶりに「モミ林」へ向けて車を走らせる。

徐々に標高を上げていくと、何やら山の方はガスっているようだ。

う〜〜ん、これはのっけから駄目かな...。

茨城県にオオトラカミキリが本当にいるかどうかは不明だが、いずれにしても晴れていなければ勝負にならない。

まあいいや、昨年と比較してどれだけ変化があるのかを確認するだけでも来た意味はあるだろう。

しばらくして、ポイントへ到着した。

ああああ...。

今さっきまで雨が降っていたようだ。


水が滴り落ちている...。


一時的な通り雨だったのか、路面はすでに乾き始めている。

とりあえずモミを見に行ってみよう。


そうそう、これこれ。

樹幹に脱出孔が開いており、そこから樹液が溢れていた若いモミ。

すでに孔はクモの巣で塞がれ、樹液も出ていない...。

林内のモミを1本1本チェックしていく。

別のモミで新たな樹液を確認したものの、どの木も樹皮は湿っており、オオトラカミキリは厳しいだろう。

ということで、本日の「オオトラ@茨城」探索はこれにて終了。

ブドウトラカミキリなど、他のカミキリムシを探しに行くことにした。


● とことん下見

なんとなく車を走らせていると、道沿いにヤマブドウの枯れ蔓が見えたため、ルッキングしてみることにした。

この辺りはとても涼しい...。


さあ、どうよ?

ざ〜〜っと見てみたところ、ここも樹皮はしっとりと濡れており、駄目な雰囲気だ...。

早々に見切って先へ行く。

しばらく流すと、なんとなく魅かれるヤナギを見つけた。

アカアシクワガタはいるかな?


へっへっへ。


ふっふっふ。

さて、ここで未体験ゾーンへハンドルを切ってみる。

道沿いには、このような白い花がそこそこ見られるが、ムシの姿はほとんどない...。


う〜〜ん、本日は天候に嫌われてしまった。

平野部はいい天気だったのになぁ...。

一端、Uターンして、別の方向へ。

おおおお、立派なクワの木が見えてきたぞ。

ブラボー!

所々カミキリムシに食われた跡がある。

キボシカミキリかクワカミキリかな。


とりあえず、トラフカミキリはいないようだ。

有望なポイントのため、一応、カーナビに登録しておく。

さらにウネウネ道を適当に走っていると、ヤナギの群生地帯にぶち当たった。

これは見ておかないと。

先日の「ヒメオオ採集行@檜枝岐」以来、なぜかヤナギ熱が復活してしまったようだ。

うおおおお、いそうなオーラが出ている。


ビンゴ!


う〜〜〜ん、


いわゆる「鈴なり」だ。


ナイスキャッチ!

あっという間に二十数頭採れてしまった。

アカアシクワガタのニュー「タコ採れ」ポイントの発見だ。

すべてをリリースした後、怪しい雰囲気を持つエリアへ進入してみることにした。


● 放浪@林内

ずずずい〜〜っと、ダートを登っていく。

うむむむ、ここはヤマブドウの枯れ蔓がけっこうあるようだ。

ブドウトラカミキリを発見すべく、早速チェックを開始する。

ふ〜〜む、表面には何もいないようだ...。

試しに1本の枯れ蔓を折ってみた。


樹皮を剥がしてみると、小さなカミキリムシの幼虫が数頭。

何カミキリだろう?

で、片割れの方を見てみると...。

ああああああ。

君はだれ?

少なくともトラカミキリの仲間ではないようだが...。

剪定ばさみで縦に割ってみる。

矢状断面はこんな感じ。

脱出できずに死んでしまっているのか?


いやいや、生きていた...。

ナカジロサビカミキリであった。


もう一丁。

[ Pterolophia jugosa jugosa (BATES, 1873) ]

う〜〜ん、こいつらはこれから活動期を迎えるのだろうか?

それとも来年まで待っているの?

でも、脱出孔から顔を出しているぐらいだから、前者なんだろうな。

念のため図鑑を参照すると、10月までは活動期と書いてあった。

よしよし、今日も小さな新発見ができた。

ただ、結局、ブドウトラカミキリとは出会えなかった...。

やはり果樹園のブドウを探すほうが早いのかな。

まあいいや、先へ行ってみよう。

少々開けた場所に車を停めて、徒歩にてルッキングを行う。

で、巨大なウロを持つミズナラ大木へたどり着いた。

ちょっと時期が遅いかもしれないが、オオチャイロハナムグリがいないかとウロを覗き込んでみた。

わ〜〜お!


おおお、もう1頭!


むむむ、歩みは遅いが、こちらへ向かってくるぞ。


う〜〜ん、やっと手の届く位置まで来た。


アップ!!!

もちろん、ヤラセなし。


ひっひっひ。

[ Osmoderma opicum LEWIS ]

結局、このウロでは3頭のオオチャイロハナムグリを発見したが、例の「麝香(ジャコウ)」の香気はまったくしなかった。強いて言えば、普通のカブちんの匂い。

子孫を残し終え、あとは天命を待つだけだったのかな。

記念に1頭だけ採集し、あとは手を付けないでおいた。

県内では貴重な甲虫なので、放置プレーで永遠に累代して欲しいものだ。

気が向いたら来年も来てみよう。

ということで、ポイントを抜け出し、温泉の新規開拓へと向かったのであった。

あとは、こんな材置き場や、


こんな材置き場で、


こいつらを見つけただけ...。

[ Mesosa hirsuta hirsuta BATES, 1884 ]

よしよし...。


● 温泉

で、今回も温泉の新規開拓に成功。

どっぷりと露天風呂に浸かり、


痛快に「奥久慈軍鶏」の親子丼を平らげた。

ちなみに、卵も当然、奥久慈軍鶏だ。

マイタケなども入っていて絶品の味であった。

う〜〜ん、採集行はこうでなくちゃ。


● エピローグ

というわけで、カミキリムシの採集としてはパッとしなかったが、甲虫採集としては満足のいく内容であった。

来週以降も本日と同様、地道に探索を続けていきたい。

何にせよ、晴れてくれることを願うばかりだ。


★★ 採集成績 ★★

カタシロゴマフカミキリ  2 exs.
[ Mesosa hirsuta hirsuta BATES, 1884 ]

ナカジロサビカミキリ  2 exs.
[ Pterolophia jugosa jugosa (BATES, 1873) ]

総計:2 種 4 頭

オオチャイロハナムグリ  1 ex.
[ Osmoderma opicum LEWIS ]

アカアシクワガタ 17♂♂8♀♀(すべて現地リリース)


記載日:2002.09.05
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