2003年度 採集記(茨城県 甲虫編 -12-)

久々に...

本日は超久しぶりとなる あ〜さんとの採集。

「ターゲットは何でもいいよ、るどっちに任せる」とのことで、オサ・ゴミ、クワガタの両方が狙える河川敷へ行ってみることにした。

ポイント的には歩行虫の濃いエリアを中心に選び、これまで私がやってきた探索活動の成果を試してみたいと思っている。

さあ、どれだけの結果が出せるだろうか?



2003.03.21 (Fri)

茨城県 某所

   天気:快晴
   気温:12.4 度
   湿度:非計測
   風力:1
茨城県、甲虫食べ歩き 編(12)

● 一足先に...

仕事が立て込んでいるので当日はスロースタートがいい、と前夜にあ〜さんからメールがあったため、私がひと足早くポイントへ入り、適当に合流しようということになった。

私はと言えば、いつもの「半日採集」とは異なり「丸一日」採集に費やせるのだから居ても経ってもいられない状態。

早朝、勝手に目が覚め(いわゆるデジタルな覚醒)、その辺にあるものをモグモグと口へ運びながら家を出た。

あ〜さんの採集記では、自宅周辺の「渋滞の写真」が大抵載るところなのだが、私の職場周囲では寂しいぐらいに車が少ない...。

で、あっけなくポイントへ到着。

早速、採集アイテムを身にまとい、どど〜〜んと広がる河川敷へ突入した。

最近よく見掛ける外道だが、これはなかなか強烈。

どうなると、こうなるの?

しばらく歩いていると、流れ着いた葦が堆く山のように積み上がった場所へ出た。

よく見てみると太い流木なども多数あるようで、ここは美味しそうだ。

さあ、たくさん採れるかな?

GOOD LUCK !!

って書いてみたけど、キムタクの出ているドラマとは違ってなんか締まらない...。

パイロットとは「雲泥の差」だ...。

さて、ワシワシという乾いた音を立てながら葦の山を登っていく。

う〜〜ん、それにしても、うんざりするぐらいゴミが多い...。

普通の人が見れば本当にゴミの山以外の何物でもないだろうが、私にとっては宝の山と思えるのだからおかしい...。

で、ちょうど登りきったところに絶好と思われる材がごろごろと転がっていた。

うむむむ、壮観な風景、まさに「宝の山」だ。

どれからチェックしようか迷ってしまうほどだが、まずは一番手前の材から手を付けてみた。

ひょ〜!

一発目で...。


二発目も...。


三発目も...。


四発目も...。


五発目も...。



ヒメマイマイカブリ
[ Damaster blaptoides oxuroides SCHAUM ]

その後も多数のマイマイが出てきた。

すでに何頭採ったのか不明...。

あまりの楽勝さに腰が抜けてしまうほどであり、今までやってきた非効率な探索がばかばかしく思えてしまう...。

このところ数名の方からヒメマイマイのリクエスト@標本交換が入っているので、ちょうど良かった。

いずれにせよ、私の採集テクがどうこうと言うより、それだけ生息密度が極めて高いということだ。こんな場所は滅多にない。

そうそう、珍しい外道も出てきたので写真を載せておく。

ケラ。

テレビ業界では「ら〜〜け」といったところ。


「おけら」は「ボーズ」を意味するので、あまりありがたい外道ではないが、ここのムシの濃さならまったく関係ないだろう。

まだまだ材があるのだが、別の場所も見ておこう。

とにかくここは広い。

途中、ゴルフの練習や犬の散歩をしている人たちに質問を受け、その都度「昆虫学の講義」をする羽目になったが、なんとか流木の吹き溜まりを発見できた。

ふ〜〜〜〜と肺内の空気を一気に吐き出し、それらのチェックを始めた。

クヌギと思われる最も太い材の樹皮をちょろっと剥いでみると...。

どっか〜〜ん。

さらに剥いでみると...。

おおおお、一番奥でコクワ氏が抱腹絶倒している。

要するに、マイマイ君たちはクワガタ幼虫などの坑道を利用して越冬しているわけね。

今回、まさにその現場を見ることができたわけだ。

で、ここでも満足の行く数を採れたため、大きく移動してみる。

川から離れる方向へ歩いていると、小さな崖を見つけることができた。

「美崖」とは言えないものの、何らかは採れそうな雰囲気である。

ということで、崖っぷちのあたりを小突いてみた。

おおおお、次から次へとゴミムシご一行様が落ちてくるではないか。

また、クロナガオサムシも1頭落ちてきた。

う〜〜ん、うれしい!

↓ 成果@小さな崖っぷち


オオマルガタゴミムシ
[ Amara gigantea
MOTSCHLSKY ]

キンナガゴミムシ
[ Pterostichus planicollis
MOTSCHLSKY ]


ナガマルガタゴミムシ
[ Amara macronota
ovalipennis
SOLSKY ]

ヒメケゴモクムシ
[ Harpalus jureceki (JEDLICKA) ]


ホシボシゴミムシ
[ Anisodactylus
punctatipennis
MORAWITZ ]

クロナガオサムシ
[ Leptocarabus procerulus
(CHAUDOIR) ]

ここであ〜さんからメールが入り、今出たよ〜と書いてあった。

でも、恒例の「渋滞」に巻き込まれているそうで、到着までは時間がかかるとのこと。

そうかぁ、じゃあもう一頑張りするかな。

このエリアはもう十分ということで、車で大きく移動してみることにした。


● もう一丁

川に沿って走っていると河川敷へ続く道があったので、そこを曲がる。

緩やかな坂を下ったところに車を停めて探索を再開した。

極めて視界良好。

GOOD LUCK !!

しつこいね...。


一見して太いヤナギの材があちこちに転がっている。

う〜〜ん、ここもかなりのパワーを持ったエリアのようだ。

材を適当に選んで削ってみる。

うむむむ、ここでもあっさりとマイマイが出て来るぞ。

なんちゅう濃いエリアなのだろう...。

それらを摘みつつ柔らかく赤枯れた場所をほじくっていると、大型のゴミムシかと思うようなムシが出てきた。

ほよ?


ほよよ?

これはもしかして、アカガネ嬢でしょうか?

う〜〜ん、この上翅の隆条はどうみてもアカガネオサムシとしか思えない。

っしゃ〜〜〜〜〜!

採ったぞ〜〜〜〜。

っき〜〜〜。

[ Carabus granulatus telluris LEWIS ]

で、ふとお尻の方を見ていたとき、シュっという小さな音とともに霧状の分泌物が噴射され、私の顔にかかってしまった...。

その瞬間、焼けるようなピリピリする痛みが顔の皮膚に走り、めちゃくちゃ驚いた。

う〜〜む、話には聞いていたが、ここまで痛いとは...。

メガネをしていて本当に良かった。目に入ったらマジでシャレにならない。

今後、オサムシのお尻はのぞき込まないよう注意する必要があるだろう。

さて、他の材も見てみる。

ひゃっほ〜〜。


ひゃっほ〜〜。

っく〜〜〜、もう涙ちょちょぎれ状態...。

で、このポイントは妙にアカガネオサムシが濃く、大半の材から採集することができた。

「材を選ぶ」という面倒な作業はほとんど必要ない。

いつも思うことだが、「居るところにはいくらでも居る」本当にそんな感じであった。



アカガネオサムシ
[ Carabus granulatus telluris LEWIS ]

さて、採集の最中もあ〜さんとメールのやり取りをしていたのだが、ようやく私の車のところまで到着したようだ。

ということで、私も一端そちらへ引き上げることにした。


● 合流

ども〜〜〜!

久しぶりに あ〜さんと再会した。

メシにする?、少しやっとく?

当然、後者。

雑談をしながら、その辺にある材を叩いていく。

すると、これまた出るわ出るわ、マイマイ、アカガネオサがこれまでの2倍強のスピードで採集できる。

その都度 あ〜さんからそれらを頂戴し、その都度涙ちょちょぎれ。

久しぶりにコカブトも採ることができたのでちょっと嬉しい。


コカブトムシ
[ Eophileurus chinensis
FALDERMANN ]

オオクロナガゴミムシ
[ Pterostichus prolongatus
MORAWITZ ]

さ〜〜て、さすがに腹が減ってきた。

一端市街地へ出て、最近増店中のとんかつ屋へ入った。

で、ここのとんかつは、かなり美味い。キャベツとご飯をおかわりし、胃がこれ以上膨らまないほどたくさん食べてしまった。

ああああ、食った食った。

しばらくムシの話、昔採ったオオクワガタの話などで盛り上がり、あっという間に時間が過ぎ去った。

今や狙う対象が異なってはいるものの、ムシが好きなのは同じだし、何より共通する想い出があるというのは本当に良いものだと痛感した。

持つべきは良き虫友だ。

とんかつ屋を後にし、来る途中で目を引いた雑木林へ行ってみようということになった。

間も無く到着し、2人で林内へ突入する。

マイマイ出たら教えてね〜。

ただ、2人ともあまりの満腹感に動きが鈍くなり、その後も数箇所回ってみたが、成果はそれなりであった。

もう、すべての面で「満腹」だ。

太陽さん、さようなら...。

ということで、帰り際、ファミレスで再びムシの話を飽きるまでして解散となった。

久々に楽しい採集行であった。

「甲虫食べ歩き」にお付き合いいただきありがとうございました。 >あ〜さん

ところで「中間テスト」の結果だが、想像以上のポテンシャルを持った場所での採集であったため、「採点不可能」ということにしておこう...。


● エピローグ

う〜〜ん、キムタクのドラマの最終回はなかなか良かったなぁ...。


★★ 採集成績 ★★

オサムシ科:Carabidae

● オサムシ亜科:Carabinae

ヒメマイマイカブリ 97 exs.
[ Damaster blaptoides oxuroides SCHAUM ]

アカガネオサムシ 25 exs.
[ Carabus granulatus telluris LEWIS ]

クロナガオサムシ 1 ex.
[ Leptocarabus procerulus (CHAUDOIR) ]

● ナガゴミムシ亜科:Pterostichinae

オオクロナガゴミムシ 19 exs.
[ Pterostichus prolongatus MORAWITZ ]

キンナガゴミムシ 2 exs.
[ Pterostichus planicollis MOTSCHLSKY ]

コガシラナガゴミムシ 1 ex.
[ Pterostichus microcephalus (MOTSCHLSKY) ]

他、未同定2種

● マルガタゴミムシ亜科:Zabrinae

オオマルガタゴミムシ 5 exs.
[ Amara gigantea MOTSCHLSKY ]

ナガマルガタゴミムシ 1 ex.
[ Amara macronota ovalipennis SOLSKY ]

他、未同定2種

● ゴモクムシ亜科:Harpalinae

ホシボシゴミムシ 4 exs.
[ Anisodactylus punctatipennis MORAWITZ ]

ヒメケゴモクムシ 1 ex.
[ Harpalus jureceki (JEDLICKA) ]

他、未同定1種

クワガタムシ科:Lucanidae

コクワガタ 1 ♂
[ Dorcus rectus rectus MOTSCHLSKY, 1857 ]

コガネムシ科:Scarabaeidae

コカブトムシ 3 exs.
[ Eophileurus chinensis FALDERMANN ]

コメツキムシ科:Elateridae

アカハラクロコメツキ 1 ex.
[ Ampedus hypogastricus (CANDEZE) ]

クチキムシ科:Alleculidae

オオクチキムシ 1 ex.
[ Allecula fuliginosa MÄKLIN ]


記載日:2003.03.24
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