2003年度 採集記(茨城県 カミキリ編 -12-)

なんとか...

天気が持つかも...。

久しぶりに採集らしい採集ができるかな...。



2003.08.26 (Tue)

茨城県 某所

   天気:雨のち曇り
   気温:22.2 度 
   湿度:非計測
   風力:1〜2
茨城県、へなちょこカミキリロード... 編(9)

● 狩人

「♪ さよならは〜 いつまでたっても〜 とても言えそうに〜 ありません〜 ♪」

一応、兄貴の方とハモりながら出発...。

ということで、本日のお題...。

1)トラフカミキリのチェック
2)先週大雨の中で仕掛けたPTの回収
3)ブナの生木、立枯れ、半枯れ、倒木の観察

以上の3点でございます...。

まずは、昨年見つけたトラフカミキリのポイントへ直行する。

で、件のクワのところへ...。

う〜〜ん、なんもいない...。

昨年よりも時期が遅いので、もうすでに終ってるのかな...。

一応、今年の長梅雨によるタイムラグを加味して遅く来たんだけど...。

駄目だ、先へ行こう...。

いた...。

自分の額から15センチほど上で交尾中...。

う〜〜ん、今年も出会えたぞ。

まだ新しいデジカメの接写に慣れていないため、超ピンボケ...。

で、ピント合わせに戸惑ってモゴモゴしているうちに、♀が落っこちてしまった...。

同時に♂も飛び立つが、運良く私のシャツにとまった...。

ひ〜...。

やっぱトラフはカッコイイね。

正統的なトラカミキリって感じがする。

[ Xylotrechus chinensis (CHEVROLAT, 1852) ]

その後、しばらく粘ってみたが残念ながら追加はなし...。

まあ、たくさん採っても仕方ないので次へ行く。


トラフカミキリ
[ Xylotrechus chinensis (CHEVROLAT, 1852) ]


● トラップ

ポイントへ到着後、前回仕掛けたPTのところまで急斜面を駆け上がる。

で、1つ1つ中を覗いてみると、いるいる、黒いムシがたくさん落っこちているではないか。

とりあえず、ピンセットで大型のムシを回収していく。

ちなみに、ベイトはサナギ粉と酢酸を使用した。

目ぼしいものとしては、ヒメマイマイ、トウホククロナガオサ、プテロ1〜2種ぐらいだろうか。


ヒメマイマイカブリ
[ Damaster blaptoides
oxuroides
SCHAUM ]

トウホククロナガオサムシ
[ Leptocarabus arboreus
parexilis
(NAKANE) ]

あとはハネカクシ、シデムシ、その場では判別のつかない小プテロが大半で、共食いをしたのか損傷している個体が目立った。


ヤマトマルクビハネカクシ
[ Tachinus japonicus SHARP ]

いずれにしても、暑い夏場に1週間かけっぱなしというのは高いリスクを伴うということが分かった。

これには参ったけどね...。

誰(ムシ)の仕業かなぁ...。

全てのトラップを回収したので、本日最後のお題へ...。


● ブナなんだよね

「ブナの観察」と冒頭で書いたが、何を狙っているのかと言うと、コバネカミキリ(微妙に遅いかも...)、セアカハナカミキリ(ちょっと遅いかも...)、ヨコヤマヒゲナガカミキリ(何気に遅いかも...)という感じになる。

ネットと叩き網を携えて斜面を下りてみる。

ソダ...。

脇から何かが飛び立ったので、手で掴んでみると...。


シラホシカミキリ
[ Glenea relicta relicta PASCOE, 1868 ]

↑けっこう遅くまでいるんだよね...。

う〜〜ん、夏の森...。


午前中は雨だったようで、ササは濡れている...。

あまりヤブ漕ぎしたくないなぁ...。

で、なんとなく気になる立枯れを発見。

う〜〜ん、これはシーズン中ならネキが飛来しそうな雰囲気。

ん!

何かいるぞ。


ショワわっ!!

コバネの♀...。

う〜〜む、やっと茨城産が採れた...。

で、この立枯れでは、この♀1頭で打ち止め...。

時間も時間なので、次のブナを探す。

斜面をさらに下っていくと、ちょっと離れたところにこれまた美味しそうなブナがあった。

濡れたササを漕いで、早速樹皮を観察してみると、上〜〜〜〜のほうに大型甲虫を疑う影が...。

すかさず、網を伸ばしてこそいでみると...。


オオキノコムシ
[ Encaustes praenobilis LEWIS ]

なんと、オオキノコムシであった。

う〜〜ん、大型カミキリかと思っていたので残念...。


マダラフトヒゲナガゾウムシ
[ Basitropis nitidicutis JEKEL ]


ムナグロホソアリモドキ
[ Sapintus cohaeres (LEWIS) ]

あとは↑ぐらいか...。

で、その後もかなり散策してみたが、目ぼしい成果を上げることはできなかった...。

ブナ生木の根元付近には、このように大きな羽脱孔がけっこうあるんだけどね...。

ちょっと時期を外したかも...。

結局、横山婦人とは出会えなかった...。

さて、タイムアップの時間が近づいてきた。

最後にざっと見て帰るとしよう。

ああああ...。

こりゃ盛大に割られてる...。


これも割られてる...。

ん...。

なんか、大きなハエのようなムシがたくさん飛び回っているぞ。

倒木上を這い回るヤツもいるので、じっと見てみると...。

あああああ、これは全部コバネカミキリじゃん!!

うっひょ〜〜〜〜〜〜!!

うひょひょ〜〜〜〜〜〜!!



コバネカミキリ
[ Psephactus remiger remiger HAROLD, 1879 ]

かなり逃がしてしまったが、ものの1〜2分で7〜8頭採れた...。

で、逃げたやつらが再度飛来しないか待ってみた。

が、倒木周囲はさっきの騒ぎ(羽音)がウソのように、し〜〜〜んと静まり返ってしまった。

う〜〜ん、なんだか寒くなってきたので下山...。

まだ日は高いため、麓でカラスウリを探してみるものの、これまた玉砕...。

ああああ、ジュース買って帰ろ...。

売れてますか?

また来週...。


● エピローグ

成果的にはパッとしなかったが、いろんな意味で勉強になった1日であった...。

ちょっとだけ秋のムシ採りが楽しみかも...。


★★ 採集成績 ★★

カミキリムシ科:Cerambycidae

● ノコギリカミキリ亜科:Prioninae

コバネカミキリ 8 exs.
[ Psephactus remiger remiger HAROLD, 1879 ]

● カミキリ亜科:Cerambycinae

トラフカミキリ 1 ex.
[ Xylotrechus chinensis (CHEVROLAT, 1852) ]

● フトカミキリ亜科:Lamiinae

シラホシカミキリ 1 ex.
[ Glenea relicta relicta PASCOE, 1868 ]

総計:3 種 10 頭

オサムシ科:Carabidae

● オサムシ亜科:Carabinae

トウホククロナガオサムシ 2 exs.
[ Leptocarabus arboreus parexilis (NAKANE) ]

ヒメマイマイカブリ 1 ex.
[ Damaster blaptoides oxuroides SCHAUM ]

● ナガゴミムシ亜科:Pterostichinae

アブクマナガゴミムシ 2 exs.
[ Pterostichus nishiyamai KASAHARA ]

ベーツナガゴミムシ 2 exs.
[ Pterostichus asymmetricus BATES ]

他、未同定種あり

ハネカクシ科:Staphylinidae

ヤマトマルクビハネカクシ 1 ex.
[ Tachinus japonicus SHARP ]

オオキノコムシ科:Erotylidae

オオキノコムシ 1 ex.
[ Encaustes praenobilis LEWIS ]

アリモドキ科:Anthicidae

ムナグロホソアリモドキ 1 ex.
[ Sapintus cohaeres (LEWIS) ]

ヒゲナガゾウムシ科:Anthribidae

マダラフトヒゲナガゾウムシ 1 ex.
[ Basitropis nitidicutis JEKEL ]


記載日:2003.08.27
採集記(総目次)2003年度 採集記(目次)茨城県 カミキリ編 -13- へ続く....