2005年 ブ〜メランな旅
 

 
2005.11.06 (Sun)
 
う〜〜〜〜〜〜ん、秋も深まるだけ深まって、気がつけばもう立冬...。

このところ様々な案件を抱えて てんやわんやの毎日...、すっかり採集とは縁遠くなっていたが、ようやくフィールドへ出られる予定が立った。

11月ということで、狙える種類の選択枝は限られてくるのだが、今回はせっかくの出撃となるため、数年前から一度は採りたいと思っていた「あのムシ」にターゲットを定めることにした。

はてさて、久々の採集行、結果やいかに...。



前日がどんなに激務でヘロヘロでも、どんなに××でも、どんなにムフフでも、採集日の覚醒はいつもデジタル、0(寝る)か、1(起きる)かである。二度寝はあり得ない。

ということで、シャキっ!と目が覚め、溌刺(ハツラツ)と3時過ぎに自宅を出発。

まずは、久々の同行となる相棒と合流すべく車を走らす。

1秒の狂いなくジャスト4時に相棒宅へ到着、早速アイテムを相棒車へ放り込み、一路、びおすけさんと落ち合えるはず?のエリアを目指した。

野を越え山を越え、野を越え山を越え、野を....。

何回野を越え山を越えたのか覚えていないが、気絶すること数回、気の遠くなるようなドライブの果てに目的地と思われる?場所に着いた...。

さて、しばらく周囲をウロウロしてみるが、びお号は見当たらない...。

これはおかしい...。

最近のびおさんは何かが違う。少なくとも以前にも増してムシにアクティブなことは間違いなく、私のカンだと絶対に我々より先に到着しているはずなのだが...。

う〜〜む...。

ふと気がつくと周囲はまさに「釣りバカ日誌」の世界...。

見渡す限り、ハマちゃん、スーさんだらけだ...。

あの〜〜〜、釣れてますか?

異質な雰囲気を感じるからだろうか、皆さん眉間にしわが寄り、目つきが険しい...。

ひえ〜〜〜、ごめんなさい...。

視線のレイザービームで容赦なく貫かれながら黙々とびお号を探し続ける。

くんくんくん、犬に負けないほど鋭い私の嗅覚が、びお号の残り香らしき香気を微かにキャッチした。

どうやら左の方から流れてくるようなので、そちらへ向かって進んでみると、案の定、びお号を見つけることができた。

なんだ、結局エリアの入口に普通に停めてあったんじゃないか...。

その時、我々の到着を電柱の陰から見ていたのではないかと思われるほどゼツミョーなタイミングで、びおさんから電話が入った。

状況を聞いてみると、どうやら「電波な事情」ですでに離れた場所まで行ってしまったらしい...。

まあ、そのうち合流できるだろうということで、我々も準備を整えた後、その辺を彷徨ってみることにした。


う〜〜ん、吸い込まれそうだ...

ということで、吸い込まれる...。

トンネルを抜けて少し登っていくと、いきなり視界が開けてドド〜〜ンと「火曜サスペンス」の終盤に出てきそうな光景が広がっていた...。


こりゃすごい...

さすがに船越英一郎や名取裕子はいなかったが、同じ穴のムシ屋である びおさんがいた...。

ども〜〜〜〜!

ということで、3人そろって「あのムシ」の探索を本格的に開始する。

あのムシとは、知る人ぞ知るハチジョウウスアヤカミキリ。

ん? ハチジョウ??

ちなみにここは八丈島ではないぞ。

なんで名前に八丈島の冠を戴くカミキリムシがこんなところにいるんだろうか???

ふっふっふ、それは びおさんの採集記を見ておくんなまし...。

いずれにせよ、ウスアヤカミキリの仲間(通称ブーメ)は本来「南や西」なカミキリムシなので、東京者の私にとってそうそう気軽に採れるムシではない。

以前、石垣島でイシガキウスアヤカミキリを採った際に、そのユニークで渋い姿に一目ぼれしてしまった経緯があり、ずっと再会したいと思っていた憧れのムシなのである。

さて、本種のホストはメダケ、アズマネザサなどのため、まずはそれらの植物を探す。

が、あまり良さそうな環境が見当たらない...。

途中、びおさんを見失い(けっこうすばしっこい...)、相棒と適当にタケを見つけては割っていくも食痕すら確認できず、どうにもダメなようだ...。


誰も入らないって...

すると、突然びおさんから連絡が入り、タケ薮な場所を発見したとのことなので、相棒と急行する。

おおお、これはなかなかの優良物件...。

でかしたぞ、びおさん。


パッキン、ペッキン、ポッキン...

私も無心にパキポキ。

うむむ、これはキタかな...。


あああ、ブリッジ中の幼虫だった...、でも何カミキリ?

タケをホストとする種類と言えばハイイロヤハズもいるので、必ずしもブーメであるとは限らないのだが、へなちょこな私に幼虫の同定は不可能だ...。

ただ、採集には信じることも大切で、これはブーメなんだと自分に強く言い聞かせた。

ブーメ、ブーメ、ブーメ、ブ〜〜〜〜〜〜〜〜メラン!!

パキっ〜〜〜〜〜!!!

今度こそ手応えあり。

っしゃ〜〜、ブ〜〜メ落としたり!

さすが、るどるふさん。


ああああ...

ハイイロヤハズ(何だか羽化不全)だった...。

う〜〜ん、やはり探しているポイントがズレているんだろうな...。

ということで、さらに探索を試みるが、結局何の成果も得られないまま車のところまで戻ってきてしまった...。

さて、どうしよう...。

正直、他に探すアテも全くないので、P.kawadaiさんにSOSをば...。

・・・ SOS.com... ・・・

なるほど、100%はイメージできなかったものの、別の場所へ移動したほうが良さそうだ。

ありがとうございました。 >P.kawadaiさん

で、早速イメージした場所を求めてグルグル奔走してみたのだが、どうにもそれらしき場所が見つからない...。

やばい、完全に八方塞がりだ...。

まあ、車内で悩んでいても仕方ないので、先ほどの場所に戻ってもう一粘りしてみることにした。

こうなれば、背水の陣を敷くしかない。

トンネルをくぐり抜け、ビートたけしの真似をしながらまだ見ていない場所を積極的に攻めていく。

おやおや、地面に何かいるぞ。


なんだか、テカテカだし...

フチがパープルに光ってるし...。

カッコイイんだか、カッコワルイんだか、即断できない...。

うお〜〜〜、上にもいっぱいいる...。


オオキンカメムシ [ Eucorysses grandis (THUNBERG,1873) ]

アブラギリ、マテバシイ、ツバキ類、その他モロモロの葉っぱに鈴なりに付いていて、一歩間違えばオオキンカメムシの雨あられになりかねない...。

1ペアだけ泣きゲットして、早々にこの場を後にした...。

その後、数ヶ所のタケな場所を発見し、いくつかの不明幼虫を確認したものの、肝腎の成虫はヌルヌルのゼロ行進...。

さすがに3人とも疲労の色を隠せない状況だ...。

途方に暮れた3人は、とうとう「火サス」な場所までまた来てしまった...。

雲行きも怪しい...。


もう、身を投げるしかないか...

最後の力を振り絞り、その辺にある細いタケをポキポキしていると...


ん!

ムシ屋としての第六感がピキピキと疼く...。

これはキタかな...。

さらに下の方までベリっと剥がしてみると...


っしゃ〜〜〜!


ハチジョウウスアヤカミキリ [ Bumetopia oshimana heiana HAYASHI,1963]

ああああああああ、いてくれてありがとう...。

なんとエレガントなカミキリムシ。

とことんブ〜〜メランだ...。

すかさず、相棒が「いた〜〜〜〜!」と雄叫びを上げる。

「これ、いい写真が撮れますよ」

どれどれ...。


う〜〜ん、プリティ...

よしよし、もうちょっと姿が見たいぞ、とタケをベリっと剥がした瞬間、勢い余って飛ばしてしまった...。

ああああああ、何ということを...。

ブ〜〜メ落としたり...。

地べたに這いつくばって懸命に探してみたが、結局分からなかった...。

かなりショックだったが、この失敗が3人に火をつけた...。

「いた〜〜〜!」「ゲトーーーー!」「キターーーー!!」「またゲトーーーー!」

ひっきりなしに叫び声がこだまする。

何となくコツも分かるようになり、さらにゲットに拍車がかかる。

1本が丸々枯れているタケよりは、上の方だけ部分的に枯れているものを選ぶと、大抵枯れているところと青々としているところの境目あたりに入っているのだ。

要するに、幼虫が上から食い降りてくるため、上の部分が枯れてしまうということなのかもしれない。


今日も日本の自然に感謝...


びおさん@タケを物色中...


びおさん@好成績に心躍りまくり...

フタを開けてみれば、全部で17頭、素人衆としては十分過ぎる成果だ。

さすがに3人ともお腹いっぱいになり、意気揚々とポイントを後にしたのであった。

実はこの後、見ておきたい場所があり、とりあえず行ってはみたものの、途中から強い雨となってしまった...。

ということで、敢えなくジ・エンド...。


いつかまた来るからね...

う〜〜〜ん、けっこうハードな行程だったが、ムシとの出会いはそれを忘れさせるほど素晴らしいものだ。

体は小さいながらも様々なことを教えてくれ、大きな感動を与えてくれる。

未来永劫、地球の住民としてこれらのムシと共存していきたいものである。

★★★ 採集成績 ★★★

ハチジョウウスアヤ(*)7、ハイイロヤハズ(何だか羽化不全)1。

その他、ビミョーなムシなど。

*:生涯初採集...。

記載日:2005.11.08

 
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