ちょっと小さな島旅...
へなちょこカミキリロード 2006
 

 
2006.07.22 (Sat) 〜 2006.07.23 (Sun)
 
離島で仕事があればついでにムシも採れるかな...。

そんなことを漠然と考えていたら、そういう仕事が舞い込んできた...。

ということで、ドキドキ、ワクワクしながら行ってきます...。



まあ、仕事ついでのムシ採りとは言っても、今回は時期的にピークを過ぎているため、あまり成果は期待できないだろう。

とりあえずは初めて訪れる島なので、肩の力を抜いて、ゆっくり下見する感じで見てこようと思う...。

これからの人生、末長い付き合いになる島(々)かもしれないのだ。

いずれにしても、まだ7月、何かしらムシはいるはずである...。

ということで、島への玄関口である羽田空港へ、ばびゅ〜〜〜ん...。

チケットレスのはずなのだが、なぜかチェックインできないため、普通に券を発行してもらいチェックイン...。

便利なんだか、不便なんだか分らない...。

セキュリティチェックを問題なくパスし、ラウンジで少々待機...。

大昔、ムシ屋の間で流通していた採集地の資料や地図に目を通してイメージトレーニング...。

目を皿にしながら読みふけっていると、搭乗開始のアナウンス。

コップに残ったビールをグビっと飲み干し、ゲートへ向かう。

ふよふよふよ、空きっ腹の朝ビール、さすがにアルコールの効果がてきめんかも...。


おおお、B747ですか...??

こんなの着陸できるの?

う〜〜〜む、チケットをよく見ると、どうもゲートを間違えていたようだ...。

着席するやいなや強烈な睡魔が襲ってきたので、携帯の電源を切り、ベルトを締めた段階で即爆睡...。

「この飛行機はまもなく着陸態勢に入ります...」

やや年配のCAの声で目が覚めた...。

ゴゴゴゴゴゴ....。

目の前の座席モニタを見ると進路は雲に閉ざされて真っ暗...。

どうも大雨が降っているようで、機体の揺れも相当のものであった...。

無事に着陸できるんだろうか?

チャンネルをGPSに切り替えてみると、飛行高度は800m、徐々に下がっている。

そのおよそ1分後、目の前に突如として、空港の灯りが見えた。

でも、なんだか斜めからアプローチしているようで、機体がかなり傾いているぞ...。

横風が強いようだ...。

このまま行くのか?

どうするの?? >機長!

高度が500mの段階で、いきなりジェットエンジンが火を吹き、高速回転を始めた...。

ランディングギアが格納され、機体がどんどん上昇していく...。

あああ、これが「ゴーアラウンド」というやつか...。

私もかなり飛行機には乗っているが、初めての経験であった...。

その後、1時間ほど上空で天候の回復を待ったが、結局、燃料切れとのことで、関西空港へ向かい、燃料補給をするとの機長からのアナウンス...。

ええええええええ、マジですか...! >機長!!

せめて福岡空港へ行ってください! >機長!!

このあと乗り換えなければいけないのに...。

今日中に島へ辿り着けるのだろうか...。

ちょっち不安...。


待つこと1時間...


頼みますよ! >「たまごっち様」...

再び離陸し、「たまごっち」は一路大雨の空港へ向かった...。

機長の話では、先ほどよりも多少は条件の改善が望めるということだが...。

「この飛行機は間もなく着陸態勢に入ります...(後略)」

年配のCAがもう一度マニュアルどおりのアナウンス...。

機体の揺れは同じぐらいだが、大丈夫だろうか...。

もうあとは機長の腕と判断を信じるしかない...。

伸ばされたフラップの風切り音が一層増した瞬間、雲の切れ間から雨に濡れた空港が見えた。

今度はグライドパスに乗って真っ直ぐに侵入しているようだ。

機首が若干上がったような感覚があったと同時に、タイヤの地面を捉えた振動がダイレクトに伝わってきた。

ああああ、よかった...。

少数の乗客から拍手がわく...。

空港に降りてみて知ったことだが、この日は未曾有の豪雨で、相当な被害が出ているとのことだった...。

う〜〜〜ん、そんな状況で着陸したのか...。

何だか命拾いをした感覚である。

その後、緊急避難的に用意された便に誘導され、予定時刻を大幅にオーバーして島へ辿り着いた...。

羽田から島まで、なんと9時間...。

正直、移動だけで疲れ果てた...。


島は何も無かったかのようなドピーカン...

ということで、タクシーで仕事場へ向かった。

・・・ お仕事&BBQ@地元の方々との交流.com ・・・

で、夜もやや更けてきた頃、せっかく来たのでムシを採りたい。

「あの〜〜、宴もたけなわで恐縮なのですが、そろそろ るどるふ になってもいいですか?」

そう現地の方々に告げ中座しようとした瞬間、「ハブが隣の島よりかなり多いから、危ないよ、悪いことは言わないから夜は止めたほうがいい」

ああああ、やはりNG出しされてしまった...。

う〜〜〜ん、確かに、今日も仕事中に「ハブ咬傷」の患者さんが救急車で運び込まれていたのであった...。

「ええ、とにかく気をつけます...」

そう言って、真っ暗な中、貸していただいた車へ乗り込んだ。

昼間にロケハンをしていないので周辺の植生などが全く分らないが、とりあえず、予定していたエリアを目指してアクセルを踏み込む。

看板などに注意をしながら進んでいると、どうやらそのエリア内へ入ったようである。

幸い自動販売機は一定間隔ごとに設置されているようであり、それらを順に見ていくことにした。

おおおお!

何かいるぞ!


シモフリナガヒゲカミキリ [ Xenolea asiatica (Pic,1925) ]@150円


ワモンサビカミキリ [ Pterolophia annulata (Chevrolat,1845) ]@120円

っしゃ〜〜!

いずれも石垣島で採集済みだが、この島産は初なのでめっちゃラッキー!

さあ、どんどん行こうか。


アマミトビイロカミキリ [ Allotraeus insularis amamiensis Hayashi,1961 ]


クワガタ様


おおおお、かなり上の方に何かいるぞ!


タカサゴシロカミキリ [ Olenecamptus formosanus Pic,1914 ]

っしゃ〜〜!

これは生涯初ゲット!

この「ねっとり」と白粉を糊塗したような白さが何とも妖艶である。

図鑑や写真で見るよりも、何十倍も、何百倍も綺麗だ。

この白さをリアルにお伝えできないのが残念...。

で、この後、看板の灯りでけっこうググっとくるカミキリムシを見つけたのであるが、不覚にも逃げられてしまった...。

ということで、この晩の探索活動は終了...。

時計を見ると日付が変わって2時を回っていたので、宿へと向かった...。

どこかで明日の朝食を調達しようとしたのだが、この島では24時間営業のコンビニはないようであった...。

仕方なくそのまま宿まで行き、シャワーを浴びた後、ベッドに倒れ込んだ...。

・・・ 深夜.com ・・・

おはようございます...。


いい天気!


こっちもいい天気!

宿の主が起き出す前に出発...。

まずは、昨晩回ったエリアへ行ってみる。


途中で伐採された材を発見!

伐採されたてほやほやで期待感が高まったが、残念ながら何もいなかった...。

時間がダメなのか、季節がダメなのか、樹種がダメなのか、オレがダメなのかよく分らない...。


目指すはあの山、なのかな...

道中、雰囲気の良さそうな林道を見つけたので、少しチェックしてみよう。


ハブ様、叩いても出てきちゃダメよ...


アサガオ似の花が満開...


とりあえず、この辺から叩いてみますかね...


アマミウスフタモンサビカミキリ [ Ropica japonica amamiana Makihara,1995 ]


ミドリナカボソタマムシ [ Coroebus hastanus oberthueri Lewis,1896 ]

南国を彩るタマムシとしては欠かせない存在。

その後、そこそこ小甲虫をゲットできたので、深追いはせず再度車で移動してみる。

しばらく走ると工事現場が見えてきた、林縁を伐採しているようなので、ちょっと見させていただこう。


なんだか、どこかに似ているなぁ...

おおおお!

地面をたくさんのムシが飛び交っているぞ!

メタリックブルーでキラキラと輝いている。

ハンミョウだ!

とてもすばしっこくて、手づかみでは採れないため、車へネットを取りに戻る。

ふゆ〜〜〜ん!

ネットイン!


アマミハンミョウ [ Cicindela ferriei Fleutiaux, 1894 ]

うひょひょひょ、めちゃくちゃ綺麗だ〜。


いたるところに居ます...


コハンミョウ [ Myriochile speculifera (Chevrolat,1845) ]

違う種類も混在している。

で、工事機材を置いてある横にベニヤ板があったので、それをめくってみると...。


クワガタ様の♂...

へ〜〜〜、こんなところで何やってたんだろうか...。

さあ、飛行機までの時間があまり残っていない。

引き返す方向で、往路とは異なる道で戻るとしよう。

帰る途中に崖が崩れた箇所があったため、そこに巻き込まれている材を叩いてみた。

すると、これまた綺麗なムシが落ちてきた。

帰宅後、図鑑を調べてみると、キアシルリオオズカッコウムシというカッコウムシで、「キアシ」で、「ルリ」で、「オオズ」という、私のフェティシズムをかなり満たしてくれるムシであった...。

これはラッキー!


キアシルリオオズカッコウムシ [ Cylidrus cyaneus (Fabricius,1787) ]

キアシ、ルリ、オオズ、カッコウムシ...。

へへへ...。

あとは、ナイスなゴミダマが嬉しかった...。


ムラサキズビロキマワリモドキ [ Gnesis helopioides purpurascens (Nakane,1968) ]

ということで、ここでタイムアップ...。

時期外れという先入観があり、成果はあまり期待していなかったのだが、そこそこ良いムシ達と出会えて大満足であった。

今後もこのようなスポット島旅があるかもしれないので、島のムシとの一期一会を大切にしていきたいと思う。

また来月...?

★★★ 採集成績 ★★★

ムツボシシロカミキリ、タカサゴシロカミキリ、ワモンサビカミキリ、リュウキュウムナクボカミキリ、チャイロヒメカミキリ、アマミウスフタモンサビカミキリ、アマミアヤモンチビカミキリ、シモフリナガヒゲカミキリ、アマミトビイロカミキリ。

オオゾウムシ、ヒメシロコブゾウムシ、ミドリナカボソタマムシ、キアシルリオオズカッコウムシ、フタモンウバタマコメツキ、アマミアオドウガネ、アマミハンミョウ、エリザハンミョウ、ムラサキズビロキマワリモドキ。

その他、超ビミョーなムシなど。

記載日:2006.07.25

 
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