島でアイランドな旅 02...
へなちょこカミキリロード 2007 
 

 
2007.04.14 (Sat) 〜 2007.04.15 (Sun)
 
どんなときも どんなときも 僕が僕らしくあるために

「好きなものは好き!」と言えるきもち 抱きしめてたい

どんなときも どんなときも 迷い探し続ける日々が

答えになること 僕は知ってるから

          どんなときも。 作詞・作曲 槇原敬之

 

光陰矢の如しとは良く言ったもので、早くもまた島へ渡航する日がやって来た...。

前回は悪天候に大いに泣かされたが、今回はどうであろうか。

少なくとも、金曜日の天気予報では土日とも「傘マーク」はついておらず、今度こそは大丈夫な予感がする...。

というか、大丈夫だと信じたい。

あああ、ようやく採集らしい採集ができそうである。

で、一応、これまでこの島へ行った全ての天候を調べてみたところ、滞在中に雨となった確率はなんと約80%であった...。

基本的に多雨な地域のため雨は仕方のないこととはいえ、それにしても高い確率だ...。

前回の採集記でも書いたが、やはり島の女神様が私を嫌っているとしか思えない...。

それとも、女神様は実はびしょ濡れ@泣き泣き@化粧落ち落ちの私が好きなのかな...。

まあ、どのような天気であろうとも、数多のムシ屋を魅了し続ける島へ定期的に行けるのであるから、それだけでも幸せと考えなければバチが当たると言うものだろう。

う〜〜ん、本当にありがたいことである。

今回も満載の感謝の気持ちとともに自宅を出発した。

4月からJALのダイヤが若干変わったようで、ちょっとだけ出発時間が早くなったが、土曜日の羽田空港はやはり人が多い...。

老若男女混み混みで、セキュリティー・ゲートをパスするのに 10分以上もかかってしまった...。

で、本日は1Fからバスに乗っての搭乗らしい。

毎回ビミョーに出発ゲートや使用機材が変わったり、何度か同じCAさんと乗り合わせたり、乙なことを言う機長さんがいたり、定期的に通っているといろいろと面白い。

私は何気に航空関係のことも好きで、こちらの趣味や修業のほうもなかなか順調に楽しめている。


最近これに乗ってないけど、リゾッチャって南国っぽくていいよね...

で、今回は離陸渋滞のため、定刻より20分遅れての離陸...。

一回爆睡して起きてもまだ陸の上だった...。


・・・ 空.com ・・・

着陸前のアナウンスでは「島の天候は晴れ、気温は摂氏23℃」とのことなので、予報通りの好条件。

所用の前にちょっとしたナノ(nano:10-9)採集はできそうである。

ちなみに、もっとちょびっとの採集はピコ(pico:10-12)採集といい、さらにフェムト、アト、ゼプト、ヨクト...、と続くことになる。

なんだか妙にワクワクしてきたぞ。

ということで、島に無事到着...。

飛行機を降りた瞬間、むわっとした熱気というか蒸気が、大人の社会で揉まれて汚れた私の体を包みこんだ...。

陽射しも強く、まさに「夏」の陽気。

っしゃ〜〜、女神様のご機嫌は麗しいようである。

さあ、島でアイランドをするぞ!

いつものレンタカーを借り、まずはあの優良物件へ...。

今回も「・・・ 鶏飯.com ・・・」はお預けだ。

この天気ならちゃんと採れるでしょう、そんな期待感で頭の中がいっぱいになる。

・・・ 走る@走る.com ・・・


夏...

で、最後のカーブを曲がり切った瞬間、一抹のイヤな予感がよぎる...。

あああああ....、ない...。

ないぞ...。

材がキレイさっぱり片づけられてしまっている...。

あれだけ積まれていた材はどこかに消え去り、そこにはペンペン草一本生えていないプチ荒野が広がっているだけであった...。

こういうオチだったのか...。

どうりで天気が良かったわけだ...。

う〜〜ん、出ばなをくじかれた...。

まあ、いかなる状況にも怯まないと決めたので、目的地までの道中をチェックしていこう...。

まずは、昨年から気になっているポイントを見てみる。


う〜〜ん、こんな風になってしまった...

ここはあるムシのポイントなのであるが、新たに舗装工事がなされ、法面も悲惨な状況...。

発生木もろとも消失してしまった...。

一方では島の貴重な生物を保護しようとする活動も盛んなようだが、人間の利便性、快適性、そして利潤を追求する目的の前にはどのような生物も生息を許されないと言わざるを得ない。

う〜〜ん、それでも怯まないぞ...。

工事が終わって間もない状況ということもあり、一応林縁の伐採木を少し叩いてみたが、乾燥がきつく甲虫は何一つ落ちてこなかった...。

アリ、クモ、ゴキブリの幼虫のみ...。


香りは良いものの、何も来ていない...

期待感は一転して絶望感に変わった...。

ということで、移動する。

しばらく走っていると、ソダ関係を放ってあるちょっとした広場を発見。

優良物件にはほど遠い内容であるが、他にアテもないので車を降りる...。

無造作に置かれたソダをルッキングすると...。

おや?

ああああ、いた...。


アマミズマルトラカミキリ [ Xylotrechus reductemaculatus Hayashi,1968 ]

* 種名を訂正いたしました(2007.04.19)

っしゃ〜〜。

前回すでに採集している種類であるが、いてくれるだけで感謝感激である。

やはりカミキリムシは良い。

そうこうしているうちに、時間いっぱいとなってしまった。

追加は得られなかったが、とりあえず所用を済ませねばならないため、ナノ採集はここで終了とした...。

・・・ 所用.com ・・・

所用が終わり、Mさんに連絡を入れる。

今回は灯火セットをお貸しいただけるとのことで、単身山の中で挑戦しようと思っている。

時期的にはカミキリムシもたくさん飛来するだろうということなので、今度こそはと気合いが入る。

北海道や東北の一部ではまだ時折雪が降り、関東でも春物のムシがちらっと出始めたこの時期に灯火採集ができるなんて、日本は本当に広い...。

Mさんから大まかなアドバイスを受けた後、一路、昨年訪れたあのポイントへ行ってみる...。

朧げな記憶をたどり、一本一本道を折れていく...。

最後の岐路を曲り、砂利道を進むとポイントはもうすぐだ。

この日の日没時間は18:28とのことで、あと15分しかない...。

少々焦りながら細い道を進んでいくと、徐々に両側のススキが道を覆い始めた...。

まあ大丈夫だろうとそのまま突き進むが、いよいよ車でも前進できないほどのススキの量となってしまった...。

をゐをゐ、これはまずいぞ...。

アクセルを踏んでも車が前に進まない...。

膨大な量のススキに押し戻されるのだ...。

おそらくあと数百メートルも行けば辿り着くはずなのだが、これでは二進も三進も行かないし埒も開かない...。

でも行けないものは仕方がないので、そのままバックで戻ることにした...。

途中脱輪しそうになりながらも、なんとかUターンできる場所まで戻ることができた...。

徐々に周囲は暗くなり、もうさすがに新たなポイントを探している時間的余裕がない...。

でも、絶対に凹まないし怯まないぞ...。

なんとか周囲を見渡せる明るさのうちにそれなりの場所を見つけよう。

その後、懸命にあちこちを走り回ってみたが、それなりの場所すら見つけることができなかった...。

う〜〜〜む、タイムアップ、適当に見つけた小川が流れる道の脇で灯火を張ることにした。

はっきり言って、誰もこんな場所でやらない場所と断言できる...。

まあ、逆にそれも面白いじゃないか、ということで刻々と黄昏れから暗黒の世界に変貌する中、一人黙々@粛々とセットの設営を行った。

さあ、こんな場所に何が飛んでくるのか楽しみである。

リュウキュウコノハズクやアマミアオガエルの鳴き声が一層大きく聞こえてくる。

島の夜の始まりだ。

発電機のロープを引っ張りエンジンスタート。

水銀灯にぼんやりと灯がともった。


これで幕を張ればOK...

ポールに白い幕を括りつけ、あとはムシの飛来を待つのみである...。

買っておいた弁当を食べながらしばし休憩...。

う〜〜〜ん、大きく深呼吸をすると、仄かに島の匂いがする。

そう、この島独特の匂いだ。

他の島とは明らかに異なる。

数年前までは私自身もあまり気付くことはなかったが、いろいろ思い出してみると、その土地特有の匂いというものは確かにあり、以前通っていた茨城県日立市にもそのような匂いがあった。

これは隣の高萩市、常陸太田市、東海村ではこのような匂いはしなくなり、その町特有の匂いに変わる感じである。

全ての人がそのような地域特有の匂いを知覚しているかどうかは分らないが、私は匂いを嗅いだだけでその土地にいることを実感できるのである。

この島の匂いは、明らかに何かを誘っていて、クセになる匂いだと思う。

こう、なんとなくいい匂いなんだよね...。

まあ、そんなことどうでもいいか...。

どっぷり日が落ちてからしばらくして、周囲から徐々にムシが飛来し始めた。

当然蛾が中心ではあるものの、想像していたよりもムシの数は多く、仄かな期待を抱かせてくれる。

何も飛んでこない灯火ほどツライものはなく、ムシが多いに越したことはない。

で、幕面の様子だが、大量の蛾に混じって甲虫も少しではあるが飛来しているようだ。

はてさて、どのようなムシがいるのだろうか...。

以下に採集できた甲虫を列挙しておく。


ハラアカモリヒラタゴミムシ [ Colpodes japonicus (Motschulsky, 1860) ]


フタスジカンショコガネ [ Apogonia bicarinata bicarinata Lewis,1896 ]


アマミヒゲコメツキ [ Pectocera amamiinsulana Nakane,1957 ]


リュウキュウクシコメツキ [ Melanotus loochoensis loochooensis Miwa,1929 ]


アマミミナミボタル [ Drilaster shibatai M.Sato,1968 ] ?

まあ、こんな感じで、甲虫的には数が少なかったが、これも1つの結果と冷静に受け止めたい...。

でも、ホタルの仲間は思い掛けない結果で、図鑑によると基本的に少ない種らしく、生態もよく分っていないらしい。

もし、同定が合っているならば貴重な1頭になったのではないだろうか...。

結局、22:30で潮時と判断、灯火セットを撤収し、外灯周りへ行くことにした。

真っ暗な林道を突っ走る。

国道に出る少し手前で突然目の前を黒い影が横切った...。

思わず反射的に急ブレーキ...。

なんだありゃ?

おおおおおおおお!

クロウサギじゃないか。

危うく特別天然記念物を轢くところだった...。

道端に立ち止まってこちらの様子を窺っている。

とてもかわいい。

ビデオを撮ろうと車を降りようとした瞬間、一気に斜面を駆け上がって森の奥へと消えてしまった...。

鈍くさいイメージがあったが、実際はなかなか素早い動きである。

う〜〜〜ん、映像に収めることはできなかったものの、初めて生きたクロウサギを間近で見ることができ、ラッキーであった。

で、その後、4〜5ヶ所の外灯や自動販売機を廻ったが、甲虫はカンショコガネぐらいしかいなかった...。

ということで、ホテルへ戻り、風呂に入った後、爆睡...。

・・・ 爆睡.com ・・・

さて、翌朝、窓の外を見てみると、どんより曇っている...。

あれ〜〜、晴れるんじゃなかったの?

何だかとても不安な気持ちになってきたが、とりあえず灯火セットを返しにMさん宅へ向かうことに...。

ちょうどご自宅に到着した辺りから、ポツリポツリと雨が降り出した...。


え〜〜〜、まぢ???

今日はMさんと叩き網へ行く予定だったのに...。

で、Mさんはちょっとだけお仕事があるとのことなので、先に近場を散策することとなった。

とりあえず林道方面へ...。


すこぶる天気が悪い...

ちなみに、写真右下の黄色い一角は勢い良く咲いているシイの花。

場所や斜面によって開花にバラツキがあるようだ。


このラッパみたいな花はよく見かけますね...

これ以上天候が悪化しないことを祈るばかりだ。

頼みますよ、女神様...。

と、天に願いをかけた瞬間、大粒の雨が容赦なく降り始め、あっという間に本降りとなってしまった...。


どっへ〜〜〜〜...

どのくらい降るのか携帯で天気予報を確認すると、午前中いっぱい雨とのことだ...。

レーダーで見ても島の西側にとても大きな雨雲が控えているではないか...。

だめだこりゃ...。

途端にやることがなくなった...。

もちろん、この雨の中でやってもいいのだが、さすがにやる気が起きない...。

この午前中についてはあまりにネタがないので、島の威勢の良い雨の画像をお楽しみください...。


↑ 動画 ↑
QuickTime version : 約0.8MB (23 sec.)

ふぃ〜〜〜、それにしても良く降る...。

まるで女神様が何かにキレてしまったかのようだ...。

もう車の中で何時間過ごしたか分らない。

これ以上強い雨が続くと、こちらが逆ギレしてしまいそうである...。

雨は一向に止みそうもないため、Mさんにこれまでのお礼と、諦めて東京へ帰ることを告げ、空港方面へ車を走らせることにした。

時間はもうすぐお昼時、昨日省略した「・・・ 鶏飯.com ・・・」をしておこう。

ということで...、

・・・ 鶏飯.com ・・・

ふぅ〜〜〜、上手かった、じゃなくて美味かった...。

ただ、あと飛行機の出発までまだまだ時間がある...。

これまで観光も一通りしてしまっているし、そういった意味でもやることがあまりない...。

また車の中で寝てもどんどんメタボリックホニャララを助長させるだけだし、下見でもするかな。

適当にカーナビで当たりを付けて、廻ってみることにした。

しばらく走ると、とある集落の近くに良さそうなエリアを発見した。

雨もようやく止んできたので、少しだけ散歩してみる。


キレイです...

おや?

側溝に何かいるぞ...。


側溝.com...


おおお!


こんにちは!


あんなところにも...


これはマメゲンゴロウ??

この周囲は、実はイモリだらけであった...。

両生類は普段あまり気にかけないが、これだけいるとけっこう楽しい。

そういえば、昔は東京の自宅の壁にもヤモリがけっこういたが、今はすっかりいなくなってしまった...。

ヤモリがいた当時は何だか気持ち悪かったが、いなくなると寂しいものである。

こういう生物が身近にいるということは、本当に素晴らしいことだと思う。


↑ 動画 ↑
QuickTime version : 約2.2MB (63 sec.)

さてさて、しっかりイモリを観察できたところで、今回の島旅のタイムアップが近づいてきた...。

前回に引き続き採集的にはなかなか厳しい結果となってしまったが、また次回に期待しよう。

どんな結果であれ、経験に無駄なことなどないはずである。

ということで、次回に請うご期待!、となればいいんだけどね...。


さようなら...


主翼の下に飛行機発見...

・・・謝辞・・・

最後になりましたが、今回もお世話になったMさんに心より御礼と感謝を申し上げます。

ありがとうございました。

★★★ 採集成績 ★★★

アマミズマルトカラミキリ(*)。

*:生涯初採集...。

その他、ビミョーなムシなど。

記載日:2007.04.17, 2007.04.19(追記)

 
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