エゾでエンシスな旅... 二枚目
へなちょこカミキリロード 2008 
 

 
2008.07.06 (Sun) 〜 2008.07.08 (Tue)
 
さて、まずはオサムシ用のトラップを埋めていくことにする...。

木々の騒めきが不気味にコダマする...

あまり奥には行きたくないので、なるべく近い場所で、あまり人目に付かない林縁に埋めていく...。

一応、キンキラ、ラメラメなオサムシを期待しているのだが、どうだろうか。

PTの経験自体があまりないので、試行錯誤の一環として、思い思いの場所に仕掛けてみた。

ちなみに、私はフキの葉を用いて雨よけのフタの代用としている。

 

とりあえず、持ってきたトラップの半分をここの林道に埋め、もう半分はもう少し高い場所に仕掛けるとしよう。

 

・・・ 笑走.com ・・・

 

で、先ほど「Mr.Q」から聞いた場所へ来てみた。

この時間、ハナカミキリの飛来は期待できそうにはないが、どのような環境であるのかは前もって見ておこうと思う。

 

林道の入り口に車を停め、フル装備で出発...。

いかにもクマが出そうな細い林道を、鈴を大きく鳴らしながら一人とぼとぼと歩いていく...。

いや〜〜、さすがに心細い...。

ここは当然ヒグマの生息地のど真ん中で、いつ目の前に出てきても全くおかしくない状況なのだから...。

ただ、本当にこの道で良いのかどうかは正直不明、最悪、違う道かもしれない...。

「Mr.Q」の言葉をひとつひとつ目の前の状況に照らし合わせ、正しい道かどうかの照合を行っていく。

しばらく歩いていると、教えていただいたのと同じような状況の場所に出たため、まずは一安心...。

聞いた通り、少ないながらショウマの花も咲いていたので、ダメ元で何が飛んできているかチェックしてみた。


どうだろうか...

おお! 何かいる!!

一瞬、指の間からすり抜けるが、もう一方の掌に落下、無事にゲット...。


クロハナカミキリ
[ Leptura aetiops Poda,1761 ]

おおおお、一応、カミキリムシが来ているようである。

そういえば、ハナカミキリが訪花するのは午前中だけ、という話を昔どこかで聞いたことがあるが、その日の条件でも違うだろうし、彼らがそんなに正確な体内時計のようなものを持っているとも思えないので、このまましばらく飛来の様子を観察してみることにした。

そう、アレもコレも採らなければ! という「強迫観念」を今回は捨てたのだ...。

現時点で訪花しているムシは、ハチ、アブ、ジョウカイの仲間、触角が長くヒラヒラさせている小さな蛾、ハチともアブとも分らない変なムシ、奇想天外なムシなどなどである。

で、よ〜〜〜く花房を見てみると、小さなカミキリムシもいるようである。


小さい...

最初、ピドニアかチャボハナかと思ったが、どうも違うようで、これがホクチチビハナカミキリのようである。

カラーバリエーションも様々あり、かなり黒っぽいのもいる。

もしかして、ただのチビハナも混じっているのか...。


ホクチチビハナカミキリ
[ Alosterna tabacicolor (De Geer,1775) ]


ホクチチビハナカミキリ
[ Alosterna tabacicolor (De Geer,1775) ]

ホクチチビハナの色の違いをまじまじと眺めている最中、ぷわ〜〜んと、小さなクモマハナのようなカミキリムシがやってきて、目の前の花房にしがみついた...。

クモマハナ?

下に手のひらを添えたら落ちてきた...。


こんなクモマハナ、見たことないぞ...

その後、立て続けに数頭が飛来...。

なるほど、これがシララカハナカミキリなのか...。


シララカハナカミキリ
[ Judolia parallelopipedar (Motschulsky,1860) ]

飛来していただきありがとうございます...。

ちなみに、シララカとは樺太の地名で、白浦(現・ヴズモーリエ)のアイヌ読み?が語源になっているようである...。

う〜〜ん、何から何まで北っぽいムシだ...。

さすがは「Mr.Q」のポイント、来るムシが違う...。

 

さて、ムシの飛来が一段落したので、残りのオサムシトラップを埋めつつ、一度、宿の方面へ戻ることにした。

途中で良さそうな物件があれば、いつものごとくチェックしていこう...。

来る時と同じで、鈴を大きく鳴らしながら来た道を引き返す...。


アカエゾマツの立枯れ...

アラメハナやキタクニハナなどいないか、恐る恐るチェックしてみたがそれらは居なかった...。

が、ノトリナのような茶色い小さなナガクチキが樹皮上を這っていたので、すかさず採集...。


ツツホソナガクチキ
[ Xylita livida (Sahlberg,1834) ]

図鑑で調べると、あまり多くない種類のようでちょっと嬉しい...。

 

で、次の瞬間、目の前をオレンジ色のムシがふわ〜〜っと横切ったので、反射的にネットを振ってみる...。

おおお、入った...。

何だろう?


ツマグロツツシンクイ
[ Hylecoetus dermestoides cossis Lewis,1896 ]

なんと、ツマグロツツシンクイであった。

このムシも綺麗なので大好きである。

出会えて良かった...。

 

無事、車までたどり着き、どっと安堵の汗が出る...。

では、再度出発...。


どこまでも森が続いている...


スケールがケタ違い...


ふと目の前のセリ科の花に目をやると、ミドリカミキリが歩き回っていた...


ミドリカミキリ
[ Chloridolum viride (Thomson,1864) ]

他には何もいないようなので、移動する。

 

・・・ 笑走.com ・・・

 

何となく魅かれる林道へ入ってみる。

路面は未舗装の砂利道で、左右に広がる林内には多数の針葉樹が倒れている。

雰囲気はなかなか良さそうだ。

ゆっくりと林道を流す...。

林縁にたくさん生えるハンゴンソウを見ていると、ひゅっと伸びた2本の触角のシルエットが動いた...。


このシチュエーションはケマダラかも...


ケマダラカミキリ
[ Agapanthia daurica daurica Ganglbauer,1884 ]

っしゃ〜!

今回も出会うことができた。

私はこの手のAgapanthia属のカミキリムシが好きなので、とても嬉しい。

 

さらに少し先の道路脇に針葉樹の倒木を発見...。


そんなに古くはなさそう...

樹皮上を隈無く観察...。

おおお!

カミキリムシが歩いている...。


ハイイロハナカミキリ
[ Rhagium japonicum Bates,1884 ]

っしゃ〜!

順調にカミキリムシと出会えている。

 

けっこう奥まで来てしまったので、次の分岐で方向転換をして、今度は標高を下げる方へ行ってみる...。

で、随分と走った場所にちょっとした材を見付けたので、歩み寄ってみると、小さなカミキリムシがいるようであった。

どこかで見覚えがある種類だ...。


シラホシヒゲナガコバネカミキリ
[ Molorchus minor fuscus Hayashi,1955 ]

うひひ...、ミノール(稔さん)だ。

以前、南会津などで採ったピニボラ(オニヒゲナガコバネ)の近縁種で、エリトラのV字紋の角度がビミョーに違うらしい...。

まあ、今回は実際に測らないけどね...。

で、このポイントは当たりのようで、待っていると稔さんが奥の方から押し出される「トコロテン」のようにワラワラとたくさん出てくる...。

あっという間にかなりの数が採れてしまった...。

まさにエンドレス、待てば待つだけ採れてしまうので、適当に切り上げることにした...。

ということで、ここで本日はタイムアップ、宿へチェックインしに行く。

 

・・・ チェックイン.com ・・・

 

採集で利用する宿は、最低限、風呂に入れて、寝られれば良いので、なるべくリーズナブルな山荘を選んだつもりであったが...。


各部屋に囲炉裏があるなど、かなりオシャレ...

部屋も広い...。

これでこの値段で本当にいいのだろうか...。

また、朝が早いと告げると、朝・昼のお弁当を作っていただけるとのことで、本当に恐縮してしまうほど良心的で手厚い対応をしていただいた。

ありがたい限りである。

ということで、この晩は、標本整理、ネット、明日の一人戦略会議などをしてそのまま寝てしまった。

 

・・・ ド・寝.com ・・・

 

おはようございます。

本日は丸一日採集に費やせる日なので、昨晩の一人戦略会議で決定した通りのパターンで各所を回ろうと思う。

まずは、昨日仕掛けたオサムシのトラップを見に行こう。

キンキラ、ラメラメは落ちているだろうか...。


宿周囲の天気はそこそこ...

では、出発...。

 

・・・ 笑走.com ・・・

 

とりあえず、入り口に到着...。

昨日と同じくフル装備でトラップをチェックしてく...。

まずは一番手前の1個目...。


うおおお、入ってる...

嬉しいことに、2個目、3個目も黒いのばかりだが、いずれも順調にオサムシが複数落ちている。


♂|♀
ヒメクロオサムシ
[ Leptocarabus opaculus opaculus (Putzeys,1875) ]


♂|♀
オクエゾクロナガオサムシ
[ Leptocarabus arboreus pararboreus Ishikawa,1992 ]

で、次の瞬間、戦慄が走った...。

これは...。


アニマルやられ...


その近くの落とし物...

う〜〜ん、周囲の下草には獣の匂いがプンプンしているため、ここは深追いせず、コップを埋め直して、その場を去ることにした...。

うひ〜〜、怖かった...。

そろそろ良い時間なので、昨日のショウマを見に行こう。

まあ、これはこれで怖いんだけど...。

 

ポイントの天気は基本曇りで、時折日が差すといった感じである。

ハナカミキリを採集するにはさほど悪くない条件だろう。

再度、クマの出そうな細い林道を一人とぼとぼと歩いていく...。

で、無事に到着...。

さて、何か来ているかな...。

うおおお!


これは!


っしゃ〜!

さらにもう一頭、もう一頭、もう一頭と、次から次へと飛んでくる...。

ひえ〜〜〜、凄い光景...。


♂|♀
クビボソハナカミキリ
[ Nivellia sanguinosa (Gyllenhal,1827) ]

う〜〜む、これは完璧「シャア専用スミイロハナ」だな...。

クビボソハナを摘みながら、ホクチチビハナカミキリの写真を撮る...。

なんという贅沢な経験であろうか...。


フツーのタイプ...


黒っぽいタイプ...

そして、カラカネハナも...。


ビミョーな色合い...

しばらくは以上のような感じで各種のムシを採ることができ、けっこう楽しかったのだが、9時を回ったところで曇り出し、すぐに濃霧となり、その後、雨が降り出した...。


そして、寒くなってきた...

う〜〜ん、ムシの飛来も一気に途絶えてしまった...。

ああああ、これからがいい時間帯だったのに...。

まあ、嘆いても仕方がない...。

しばらく止む気配もないし、これは場所を移動せざるを得ないだろう...。

ということで、この後予定している場所へ、早めに大きな移動をかける。

 

・・・ 笑走.com ・・・

 

標高を下げてくると次第に雨は止み、薄日が差すようになってきた。

天気が悪いのは上の方だけだったようである...。

ここから未舗装の林道へ突入...。


20キロぐらいこんな感じ...


各所で見かける綺麗な花、ルピナス...


沢沿いにはショウマも多いが、何故か何も居ない...


晴れてきた...


キタキツネ...


これだけ走っても、誰とも会わない...

さらに延々と走り続け、ようやく目的地へ通じる最後の林道入口までたどり着いた...。

ざっと3時間近くもかかってしまった...。

ここからはゆっくりとロハスに見ていくとする...。


伐採地...

天気はイマイチ、転がっている材(アカエゾマツ?)もかなりショボい感じなのであるが、ムシはそこそこいるようだ...。


っしゃ〜!


トドマツカミキリ
[ Tetropium cataneum (Linnaeus,1758) ]


シラフヨツボシヒゲナガカミキリ
[ Monochamus urussovii (Fischer,1806) ]


オオマルクビヒラタカミキリ
[ Asemum striatum (Linnaeus,1758) ]

さらにもう一丁...。


ヒメマルクビヒラタカミキリ
[ Asemum punctulatum Blessig,1872 ]


オマケのオオゾウ...

期待していなかったが、それなりに採れた...。

一時的に晴れていた天気も徐々に悪化する雰囲気なので先へ行く。

林道沿いにはセリ科の花がポツポツと咲いており、運が良ければここにムフフなムシが飛来するはずである...。


どうよ?

おおお! キレイなムシがいるぞ...。


っしゃ〜!


モモブトハナカミキリ(male)
[ Oedecnema gebleri (Ganglbauer,1899) ]

うひひ、本当にモモが太い...。

期待していたムフフなムシではないが、モモブトハナの♂は未採集であったため、とても嬉しい。

以下、その他モロモロ...。


キタセスジヒメハナカミキリ
[ Pidonia amentata kurosawai Ohbayashi et Hayashi,1960 ]


ヤツボシハナカミキリ
[ Leptura arcuata mimica Bates,1884 ]

ちなみに、こちらのヤツボシハナは、どれも歌舞伎の隈取りのようにくっきりと紋が出ていて、本当に綺麗である...。

その後、カラカネハナ、クロハナ、カタキハナ、ホクチチビハナ、シロトラ、ミドリなどを採集したが、狙っていたムフフなムシの姿を見ることはなかった...。

で、天気はとうとう霧雨になってきた...。

さすがにジ・エンド系な雰囲気...。

う〜〜む、残念...。

 

というわけで、ここで昼食...。


朝早くから作っていただいた宿の方に感謝...

ああああ、すごく美味しかった。

途中で買い物する場所がほとんどないので、本当にありがたい。

 

さて、ここでの探索は来年以降に持ち越すとして、その宿へ戻る方向へ行こうかな...。

では、出発...。


また来るね〜

 

・・・ 笑走.com ・・・

 

カーナビに指示された通りの道をひたすら走っていると、目の前に材置き場が見えたのでちょっとだけ寄り道...。

広葉樹が多く、コトラなどがいるかもしれない。

カメラと容器だけもって散策開始...。


材は豊富...

おお、カミキリムシ発見!


ヒゲナガモモブトカミキリ
[ Acanthocinus orientalis Ohbayashi,1939 ]

で、なんと、これだけの材があるにもかかわらず、他にはゴマフ2頭しかいなかった...。

天気が悪いにしたって、もう少し居てくれてもいいと思うのだが...。

スカっと晴れた日に再訪してみたいものである。

すっかりテンションが下がったので、このまま宿まで笑走...。

 

・・・ 笑走.com ・・・

 


濃霧...


牛横断...

川横断...。


トホシを狙って、一応、チェック...


すっからかん...


それにしても、天気が悪い...


結局、稔さん@今日もワラワラとトコロテン状態...

他、追加でナガクチキなど...。


ヒメホソナガクチキ
[ Serropalpus filiformis Marseul,1876 ]


マダラホソカタムシ
[ Trachypholis variegata (Sharp,1885) ]

で、宿にて 素晴らしい温泉 → とびきり美味い夕食 → 地元の方々、他のお客さん達と談笑 → ネット → 明日の一人戦略会議 → 美男美女(笑) → 展足 → ド・寝...。

 

・・・ ド・寝.com ・・・

 

おはようございます。

ということで、あっという間の最終日...。

しかしながら、宿周囲の天気は朝から霧雨...。


ダメだこりゃ...

正直、今回の採集行はここで終わっているような気がした...。

ぬ〜〜ん...。

 

まあ、今回はそもそも時期外れに近い訪問なのであるから当初の決心の通り、採れなくてもいいから最善を尽くす探索活動を行おう....。

この地の雰囲気を感じることが大切だ。

そう、下見半分なのである。

 

まずは昨日と同じくオサムシのトラップを回収しに行く。

とりあえず、クマさんにひっくり返されたかもしれない方の林道へ...。

 

今日もフル装備で、ロード・イン...。

コップを1つ1つ見ていくと、たくさん落ちているものの、やはり黒いオサムシ、ゴミムシ、シデムシばかりである...。

キンキラ、ラメラメちゃんは入っていない...。

きっと仕掛ける場所が悪いのであろう...。

もっと様々な場所にかけてカンを養っていく他ない。

で、何個目だったろうか、あまり見覚えの無い形態のムシがコップの底をちょこまか動いているのが見えた...。


もしかして...


セダカオサムシ
[ Cychrus morawitzi Gehin,1885 ]

うおおお、セダカオサムシ...。

何気に憧れていたオサムシなので、これは予想外の森からの贈り物となった。

ありがとうございます。 >森


しっかり回収...

標高の高い場所に仕掛けたトラップも黒いのがたくさん落ちて終了...。

 

ということで、超ダメ元、霧雨の降る中、ショウマの花を見に行くことにする。

アホか...。 >俺

ぐい〜〜んとポイントの入り口を車で目指す。

で、とある場所を過ぎた途端、辺りの雰囲気が一変した...。


まぢですか...

ショウマ〜〜!

ショウマ〜〜!

ショウマ〜〜!

ショウマ〜〜!

そりゃもう、猛ダッシュ、この際ヒグマなど気にしていられない...。


ハァ、ハァ、ハァ...

うおおおお!

ショウマの周囲を多数のムシが乱舞しているではないか...。

これはこの世のものとは思えない凄い光景だ!

もう無心でひたすら掬う、ひたすら採る!


クビボソハナ♂...


クビボソハナ♀...


カラフトチャイロコガネ
[ Sericania sachalinensis Matsumura,1911 ]


アオツヤハダコメツキ
[ Mucromorphus miwai yushiroi W.Suzuki,1985 ]


ダンダラコメツキ
[ Diacanthous undosus (Lewis,1894) ]


オオクロツヤヒラタコメツキ
[ Psudanostrius dilatatus (Miwa,1928) ]


エゾフトヒラタコメツキ
[ Acteniceromorphus selectus (Candeze,1865) ]


ドウガネヒラタコメツキ
[ Corymbitodes gratus (Lewis,1894) ]


オオカバイロコメツキ
[ Ectinus dahuricus persimilis (Lewis,1894) ]


クロアシコメツキモドキ
[ Languriomorpha nigritarsis (Waterhouse,1873) ]

その他、シララカハナカミキリ、モモブトハナカミキリ、カラカネハナカミキリ、ホクチチビハナカミキリ、ツヤケシハナカミキリ、ヤツボシハナカミキリが定期的に飛来、クビボソハナカミキリはかなりの数が飛んできた...。

しかし、仄かな期待を寄せていたハナカミキリは来ることはなかった...。

そうこうしているうちに、みるみる雲がかかってきて、どうにもマズイ雰囲気...。


あ〜あ...

あっという間に周囲が暗くなり、気温が下がってしまった...。

それとシンクロするように、ムシの飛来もぱたっと止まった...。

あああ、夢のような時間であった...。

ふぅ〜〜。

 

さあ、帰ろう...。

本日は元々予報で天気が良くなかったため、帰りの飛行機を一便早めておいたのだ...。

ネットのスプリングをクルッと捩じって仕舞い、来た道の方を向いて歩き出す。

一歩、二歩と歩を進め、ふと斜面にあった花房に乏しいショウマに目をやると、先ほどの好天時に飛来したと思われるムシが少し残っているようであった。


ホントにショボい...

う〜〜ん、どうしようか...。

普段はそのままスルーしてしまうことも多いのだが、もうしばらく来ることもないだろうから、一応掬っておくか...。

一度仕舞ったネットを再び広げ、そのショウマにやさしく被せた...。

ポロポロっと、いくつかの黒い陰が落ち、何頭かのムシが入ったのが分る。

さて、何が入ったかな...。

半信半疑でネットの中を覗き込むと....

 

 

 

 

あ!  

 

 

 


これは...


エゾスミイロハナカミキリ
[ Nivellia extensa umbratilis Shimomura et Toyoshima,1988 ]

やった、エゾスミイロだ...。

ああああ、手が気持ち小刻みに震えているのが分る...。

最後の最後でこの山のカムイは、私に1つだけ最高のお土産を持たせてくれたのだ...。

あああ、本当に来て良かった...。

ありがとう...。

 

ということで、気分も軽く、足取りも軽く、怖い道を引き返す。

ビギナーズラックを祝福してくれるかのように足下を多数のハンミョウが飛び交う...。


キレイだ...


ミヤマハンミョウ
[ Cicindela sachalinensis Morawitz,1862 ]

来るときは彼らに全く気がつかなかったけどね...。

 

 

ということで...


北の大地よ、さようなら...

またいつか...。

 

今回もお世話になった皆さまには、厚く御礼申し上げます。

ありがとうございました。

★★★ 成 果 ★★★

オオマルクビヒラタカミキリ、ヒメマルクビヒラタカミキリ、トドマツカミキリ、ハイイロハナカミキリ、エゾハイイロハナカミキリ(*)、カラカネハナカミキリ、クビボソハナカミキリ(*)、エゾスミイロハナカミキリ(*)、シララカハナカミキリ(*)、モモブトハナカミキリ、ヤツボシハナカミキリ、カタキハナカミキリ、クロハナカミキリ、ツヤケシハナカミキリ、キタセスジヒメハナカミキリ(*)、ホクチチビハナカミキリ(*)、シラホシヒゲナガコバネカミキリ(*)、シロトラカミキリ、ケマダラカミキリ、ミドリカミキリ、ゴマフカミキリ、ヒゲナガモモブトカミキリ、シラフヨツボシヒゲナガカミキリ(*)。

その他、ビミョーなムシなど。

*:生涯初採集...。

*コメツキムシの同定には、今回もコメツキ屋の皆さまより助言をいただきました。ありがとうございました。

記載日:2008.07.23

 
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